Nanashiのものろーぐ

こっそり言いたい放題ブログです。Shoyan的LoveSongの世界に浸るココロミ&more&迷走必至(´∀`) ※無断転載・引用はおことわりいたします。 管理者∶No Name 七氏−1.0

2025/12    11« 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  »01
歌いだしの景色はまるで、和紙の切り絵かちぎり絵のような、彼の指のフレームの中のスケッチかなと思う。

イントロ&間奏のエレキギターの柔らかいセピア色な感じがすごく好きで、奥行きがあって、この歌の景色が今より遠いものだって教えてくれる。少し、gardenの頃のセミアコの音色のようなギターがノスタルジック。それだけでなく、続けてガットギターも絡んでくるのが贅沢で押せ押せなShoyan♪

そしてよく聞くとくるくる回るようなギターやストリングスのアルペジオ?、これがどうにもはやる心を煽るようななだめるような絶妙なニュアンスを感じる。

合間の可愛い鼓の音、最初からすごく気になっていたけど、鼓とは思わず、なんだかピホッピホッ♪って可愛い音に萌えていた。まるで夜のアオバズクの声のような・・・そして大太鼓は、遠雷の音かなって・・・。

この曲のアレンジは綺麗な懐石料理の重箱のような、各音の味付け盛り付け配色が美しくて、聴く耳に豊かさが残る。甘酸っぱい「うぶ」な感じと、オトナの余裕のような「伝統」が同居していて、ほんにこれは今のShoyanが作った歌だなぁって思うのだ。こういった歌の誕生に立ち会えて嬉しい!

・・・・・

♪制服胸のポケットペンのインク滲むハートになるんだ
♪すぐに破れて紙のハートになるんだ

この二つは最強胸キュンアイテムで、Shoyanの歌が視覚に訴える代表例だと思うわけで、彼の青々しさと彼女の自覚のない誘惑がすごく素敵なフレーズだナ(*´ω`)。

♪君を知って夏が過ぎてゆくなら
 切なさとはそのすべてが君です

この言葉のねじれ現象も、Shoyanにしか出来ないレイアウト!恋が理屈じゃなく、恋は始まってから前兆に気付くのだと。特にこんな仄かなイントロダクションならなおさらに、遠くなるほど後々ハッキリ見えるのかもと思うのだ。

「ずっと好き」だったのに、今「君を知って」とは?
たぶん夏より前から好きだったのかな、でもこの夏とうとう知ってしまった「更なる君」を。戸惑いながらももっと欲しくなって、でもまた言えないキモチが増えていく、彼はホントに燃えるだけの篝火なのかもしれない。ポツリ・と来た恋の雨粒でこの炎、燃え盛るのか、鎮火してしまうのか・・・。

・・・でも彼は恋の石段を転がり落ちていきそうで、登っているのに踏み外してしまいそうなおぼつかない足元で、恋の靴紐がほどけそうな純情~(*´ω`)だなって思うのだ。

彼女の方はこの彼と待ち合わせて、いったいどんな風に想っているのだろう、女の子ってワカラナイ!(女子に「純情」という感情はあるのだろうか・・・)

・・・・・

風の音とはなんだろう?

この季節この時この今、心が動いた・恋をした証だろうか。はやる心が風を切るのかな、、、モスキート音みたいに、若いからこそ聴こえる恋の音域があるのかもしれない。。今となってはもう、自分の胸の中でしか聞こえないケド・・・

Shoyanのハモニクスの音には聴こえない音がいっぱい入っている。遠い昔のことも今のことも、、、そして、きっと何百年もまだ先まで鳴り続けているのではないかと思うから、私は何度も生まれ変わってまたその音を聴きたいと想うのだ。

今年の夏は何度も聴くことだろう。そしてまたこれからの想い出もこの歌に沁み込んでいくと思う。

懐かしいけど白紙のノート、なのだ。


※後記

なんとなく、、、最後の二節

♪風を切れば 風の音が聴こえる
♪夢ひと夏 空蝉鳴く・・純情

の部分だけあとから追加されて完成したのではないかと、ナゼかフト想った。理由や根拠は全然ないのだけれども・・・
Re-bornの曲はまだまだ・・と思っていたのに、ナゼか突然、この歌から書こうかなと思った。国際フォーラムでのコンサートに行ったから、何か感じてしまって・・・

・・・・・

ずっと前から、こういう自由で懐かしいShoyanの"好み"が知りたいと思っていた。「僕の青春教えてアゲル♪」みたいなジェスチャーが堪らない。
とても暖かいモフモフタオルのような歌、本当に切なくて可愛くて大好きだ(*´ω`)。
個人的にはすぐに浮かんだ風景が東京駅~皇居の周りのビル群とイチョウの並木・・・そもそも東京都の木はイチョウなのだけど、、、今回コンサートのあった国際フォーラムはちょうどそのエリア内なので、空き時間に雨に濡れた日比谷あたりの街並みを歩けてとても嬉しかった。昔は九段下や青山通り方面はよく利用したケド・・・今日は色づく秋ではないけれど、懐かしさもあって雰囲気に浸りまくりのシアワセに肩を濡らして歩いた。

凄まじいビルの林立を抜けると、皇居の上空だけぽっかりと空が自由で、都会の寂しさを想うに十分だった。今回のRe-bornは都会の中のラブソングが多いような気がするネ。


・・・・・

ギター誌で解説のあったウクレレベース、その音がちょっと民族楽器みたいな?響きとボンボン時計のような感じで、昔の柔らかい都会の足元を想う。

水たまりや、雨に落ちた煙草の吸殻、粉っぽいガードレールは排気ガスで煤けて濡れている・・・レトロな街の恋。跳ねる雨粒のようなパーカッション?昔、釣り番組で川辺で雨に打たれながらリズムをとっていたShoyanの姿を想い出す。蕗の葉を雨よけに使ってお茶目なShoyanだった。

・・・・・

「恋のあぜ道」というフレーズが面白くて好きだ。
幅も狭くて、左右にぬかるみ・・・ワケアリの二人がゆく道はちょっと不安定?ボサノバのような、ルンバのような、優しいリズムが二人が寄り添って歩いている姿に見える。

~どうせ二人のために・・ 
 傘に隠れるように
 イチョウ並木を秋に 
 色づける雨よ

雨の配慮(目配せ)で、不思議な二人だけの世界を想う。何百万人も人がいる都会の中で、二人だけの密な世界を作れたら理想だと思うケド、、、
「思いつめた瞳」で「ほんのひと時」なのだと思うと、「ずっと」の意味は重い。だから、「スキ」の範囲内でとどめたまま、その周りを包囲している"現実"に気付かないままでいたい・のだなって(涙)。

後半、雨の大都会の街角から、突然月の砂漠に飛ぶ。
このロマンチックトリップはせめてもの自由な夢で、金の鞍と銀の鞍にゆらり揺られて二人だけでただゆきたいけど、それは"タンデム"じゃないのが切なくて、せめて甕を結んだ紐よ切れないで・・・と想うのだ。

ロマンチックに勢いがあって大好き過ぎるこの展開(^^*)。都会の窮屈さ・刹那さだけじゃない、"救い"を感じて、永遠の恋は遠くに置いて眺めるもの・・・と慰めるのだ(涙)。


その
 
♪二人で埋めに行こおよ~ぅ・・・

って、Shoyanの"語尾ロール"は本当に堪りませぬ!!
愛の念押しに胸の中がキュっとなる。
 
やはり、今のShoyanが作った歌が今のShoyanご本人に一番無理なく自然にフィットしている。その囁きは甘さを増して・・・低い柔らかさだけじゃない、熱いカップを持った指みたいな感触や、時に結晶した蜂蜜みたいにざらつく感じも魅力で、今すごくスゴク素敵だ。

そっとこの恋人たちを見守る気持ちで聴いている。
『小さな約束』と背中合わせのようなこの歌、オトナの恋ってイイナァって夢見る心地でずっと聴いていきたい永遠の憧れだ。


☆降っても行き場のない雨が溜まって美しい水鏡撮影が出来た
※『ソロ・シングルス・プラス』の発売後、
2011年の初めころに書いたコト

・・・・・

~何も聞こえなくてもただ
~何も答えなくてもただ
~何気なく流れる時が
~何もない空からこぼれる
~何げない日々の中のどこかで生まれる・・・

"新しい静けさ"って何だろうか?
「安らぎ」のことだろうか
それとも
「諦め」に近いものだろうか

いや・・・
「得心」みたいなことじゃないかな?

"何も聞こえなくて、何も答えない"
と言うことは
指示もなく、支持もない・ということ
普通は避けたい状況ではないか
孤独じゃないか・・・
でも、そういう時にこそ愛は試される
その先に見つけられたものは強い

この歌は、誰と誰がいつどこでナニをしてどうなった・・・というような具体的なことは出てこない。"あなた"とはどんな存在なのか・それも深くて限定し難い大きなものを想う。初めて聴いたころは、実感が湧かなかったこの歌の示すもの・・・
でも、今はまさに"たどり着かない幸せ"に自分の役割を感じている。人はみな、自分や身内が幸せであることを願う。幸せはあればあるだけ良いと思う。でも"幸せ"は永久に有り余ることはない。100%手に入れたら120%欲しくなる。120%の次は200%・・・と。

だから、その幻想を追い求め始めると、いつまでも不足を感じたままで満たされることがない。

幸せは・・・
フト見上げた窓の外の景色とか
鞄の中のポーチにそっとしまって置くような
そんな風に傍に在ればいいのにと思う
もしくは、いつも傍に居る大切な人の
笑顔の中にあるのなら最高だと思う

幸せは自分がなるものではなく
誰かにあげるもの・・・

と思うの

それが本当のフラットな心
~新しい静けさ・なのじゃないだろうか

『Soloシングルス+』だから、両面シングルになったこの歌が収録されているのは、特に変わったことではないけれど、ソロになってからの曲を数曲だけにまとめる際に『レミングの街』『メガロポリスの錯覚』などのラブソングの、一番大きな外郭(重要)のニュアンスを全部この『新しい静けさ』一曲にこめてここにチョイスしたのでは?と思う。

そう思うと、もっともっと感じなくちゃいけないことは沢山ある・って、今、我がことのように聴けるこの歌、今になってまた何度も何度も繰り返して聴いている。

・・・

Shoyanが最近コンサートのMCなどでよくおっしゃる
「辛いことも楽しいこともあるから生きてるってコト」
というようなことが今わかるような気がする

つい最近、妹が
「お姉ちゃんが頑張ってることや我慢してることって、きっといつか報われるものだと思うよ」
なんて言ってくれたことと両方、この歌を聴いていると"それは本当だよ"って確信が溢れ出してくるみたいだ・・・

色んな意味で自分は今辛いこともある
けれど
常に"愛の真ん中"にいる・
ということにも気付く

この歌もまたShoyanからの永い手紙だった
あの時、まだなかった今のこの私の"問い"に
ちゃんと16年後に答えてくれる様に
この歌を作っておいてくれたんだね

『ソロ・シングルス・プラスに入れてくれて、また気付かせてくれたことに、本当に心からの愛を感じる。今この歌を聴けて嬉しい。
"あなたの息吹"は
たどり着かない幸せ

たどり着かないから
離れることもないのだと
わかったからサミシクナイのです


・・・・・
※2011年当時の文そのままで載せました
※またそろそろ雨の季節なので、2011年に書いたものを載せておく。

・・・・・

~自由になるんだね きっときっと・・・

果たして・・・
何から自由になるというの?

『Rain Into Your Heart(愛のために)』は、初めて聴いた日からずっと好きな曲。何故か長年にわたって執着してしまう・・・というか、かなり最初の頃に知った曲なので、ローレンツ博士的に言うと、このShoyanの裸の情熱は産まれたての私のShoyan愛に最初に刷り込まれてしまい、以後、絶えることなく熱を供給し続けているんだ。でも、何十年経っても未熟な私はその"自由"の得方がわからないままでいる。自由なんて、知ってはいけない気がして・・・

・・・

風やかぐや姫などの20代の頃の曲に比べて、ORANGEやHEARTBEATあたりは濃いミルクのように熱い。この熱はどこからきているんだろう・・・?

その"熱"は歌のための引用に過ぎないかもしれないけど、ホントは、少しは、Shoyanご自身の元々のデフォルトでもある・と私は想っている。『悲しくて』『夜にまぎれて』『Tonight Tonight』などの"雨の慟哭"に打たれる激情型LOVESONGたちは、『雨の物語』などの 人物の静止画と違って、鼓動で上下する胸のふくらみや、声や、涙や、湿った掌まで感じられるみたいで、それが"リアル"で体温を感じるんだ。
この頃のアヤウイ感じが今でもスゴク好きなのだ・・・(憧)。

以前ここで

>人は普段、素肌同士で触れ合うようなことを
>公言することを好まない
>だからそういう誰が聴いても安心して聴ける歌には
>安定需要があるのだろう

などと生意気書いたけど(そのうちアップします)、恋や心の発露は、綺麗事だけじゃ収まらないと思う。

やるかたのないもどかしさや切なさを、激しい雨の道行で洗い流してしまいたくても、二人の閉じ込められた車中に降る"時間の雨"のほうが激しくて、更に彼女の胸の中の降水確率の方が高くて、身に纏っているシャツも常識もしがらみも、びしょ濡れになって脱ぎ捨てたくなるだろう。

~行きどまりの街で 何もかも忘れ ・・・

と、刹那的な恋に雨はよく似合う。
だがしかし、この「(愛のために)」が、"愛の成就のために"だとしたら、試練という名の雨も、いつかはあがって、その先の希望に辿り着けるということなのかな?この"Rain"の正体が、今でも私をすごく惹きつけるのだ。

・・・

でも、この歌に情報は多くなく、前後のことや登場人物の事情はわからない。また、知る必要もない。

Shoyanの歌作りは歌に故意の物語を創りこむより、"シチュエーションのコラージュ"に重きを置いているように思う。(それはソロのこの時期くらいから余計如実に…)モチロン、念入りな作業によるオリジナリティ溢れる感性で編まれた言葉とメロディなのだけど・・・。そのShoyanセレクトの"シチュエーションの提供"によって、聴き手の胸の中で完成されることが前提にあるのでは?と思う。だから永く聴ける歌が多いのだ・・・きっと。
撮ってきた写真を現像してテーブルに並べて、二人でああだこうだとディスカッションするような、そんな曲がソロになってからは多いように思う。

ソレガイインダ♪ 
(妄想もひとつの手法!?^^;)

・・・・・・・

こういう直情的なShoyanの歌が好きだった。でも今はまたその情熱、チョット隠してるみたい?優しい歌が多くなったかな。

でもでも、
隠せば隠すほど、その"仕草"には顕れてマスShoyan(*´∀`)ワー
歌は詞やメロディだけじゃなくて、アーチストの身体からも発せられるものもあって、それを感じられるほど今も傍にいるような気がする。

これからのShoyanのこれからの雨の歌、まだまだ聴きたい。最近のステージの激しさ・練熟さをみれば、今からの雨のほうが、きっともっと"熱い"はず。ワイパーも効かないような激しい恋の歌、今からのShoyanが歌っても素敵だと想うんだ
ネ(´∀`*)

2011年10月04日記
「♪そんなことがあって~」

って

「どんなことがあったんですかっ!!?」

と、いつも突っ込んでしまう唐突な歌い出しが印象深い。
(モチロンそれは後で説明があるが)

前半は旧い映画のような、最近でいうと韓流ドラマのような(?)ストーリー仕立てだけど、後半"運命を追い越す"あたりから急に具体的なことが薄まり、馴れ合った二人に何があって、何を失って"僕や君"がいなくても時が流れそうになるのだろう?と、そして、どういう再生を経由してそれを修復し"君は僕のたったひとつの惑星"と言えるまでになったのか?

まるっきり縁のなかった二人が、まるっきりの偶然で、ある場所である時出会い、時を重ねてひとつになろうとする・・・
それってものすごいことだ。
余程の理由があるはずだ。

けれど、その理由や縁や運命なんて言葉を意識し始めると、事実はそこから流れを変えてしまうこともある。

同じ川なのに、
枯渇したり
溢れ出して決壊したり・・・

源流の無意識下で降る雨の量を、ほとんどの人は知らないまま日々を過ごしているから、自分の心と相手の心の中で起こることが"偶然"に思えてしまうのだろう。

・・・

"すべてのことは必然"
とはどういうことだろうか?

物事はいつも山登りのようで、山頂で我に返って振り返ると後ろに長い長い山道が続いている。「出会い」という道標に導かれて傾斜の上のほうへ、能動的に登っていくことが恋愛だろうか。
登りきった山を二人で下るか、
独りで下山するか、
滑落するか、
登頂の後がモンダイなのに・・・

運命を追い越したり、運命にほおづえをついたりすることは出来るけど、"必然"はコントロール出来ない。なぜなら、必然は私たちの行動の薄紙一枚"後"からやってくるものだと思うから・・・人生はいつも"後輪駆動"なんだと思う。「これが必然だ」などと、先に意識しながら行動できるものではないのだ。

『有り得ない偶然』の後半が抽象的なのは、きっと聴く人なりの必然を書き込みなさい・というShoyanの余白なのかもと思う。現に私には本当に不思議な"有り得ない偶然"が沢山訪れてくれた。それゆえにこの歌はとても大事な時の画鋲になっている。それは意識して出来ることじゃないから・・・だから、「有り得るのは必然」というのがよくわかる。思い込みや欲望、下心・の一歩外にあるのが必然だと、心の片隅に置いて行動できたらいいのにと思うけど、私はやっぱりまだまだ自分の顕在意識に翻弄される未熟者だ。

しっかし、この佐藤準氏のゴキゲンなピアノが最高なんです。
この演奏も人の縁の妙を感じる素晴らしいものだと思う。
今度のRe-bornの森一美氏とのやりとりもそうだけど、何か事柄がまた新たに転がり始める時って色んなものを巻き込んで動いていくのだなぁと思う。必然の結び目もほどいてゆくと偶然の撚り合わせから成り立っているのだなと思うのであります。

※2010年7月に書いたものを改編
『Re-born』のジャケ写を眺めながらフト想う・・・

♪風の街で 
 帽子を押さえながら 
  ほら 笑ってしまうでしょう?

って、また今そう言われてるみたいに、
フッと口角が上がってしまう。

それは、

♪負けても楽しいジャンケンみたい

に、
「わー!飛ばされなくって良かった~♪」
「わー!負けちゃったよぉおお♪」

の♪なカンジ。
無邪気な、Wow!
その直後を想うワケ。
・・・・・
さて、以下その『笑顔』のこと少し書いたものをまとめて載せておく。発売当初の2011年10月と2012年の5月に書いたものだ。なんとなく今思い出したので掘り起こしてきた。


その1 ☆言葉のベッド

『笑顔』は先にネット上で歌詞が読めたので、知ったのは歌詞が先だったけれど、"歌”って初めて聴く時はメロディーが先に耳に入ってきて、胸の中に言葉(フレーズ)のベッドを作るんだ♪
そうして、歌詞を受け取ってゆく。

何度も何度もこの歌だけ繰り返して、根本的に何かがほどけて、とっても楽になっていく気持ちを覚えた。独りじゃ変えられない気分。Shoyanの音がそっと手を添えてくれて・・・嬉しかった。

音の順序を覚えていくうちにどんどん泣けてきた。予想より遥かに多くの涙が出てくる。こんなに泣けると思っていなかったんだ。

音が、メロディーが心地良くて、言葉はまだ覚え切れないのに何か伝わってくるものが大きくて、心の水位が急上昇して溢れそうだ。

不思議とShoyanご自身が歌ってる声が聴こえてしまい、「ヴォーカルでは参加してないよね?」と確認する。まったくの気のせいなのだけど、何故か聴こえてしまうんだ(妄)。Shoyanの最近のギター、本当にノッてるなぁ(*´∀`*)若草の匂いがするヨ (涙)。

Shoyan・・・
音楽って素晴らしいです。
言葉より先に"音"がまず、私を慰めてくれてる。それってすごいことだ・・・。想像以上の大きな・暖かい愛情にまず"感触"で包まれる。そして心が耕された頃に言葉の種に気付く。

~時がいつか 悲しい景色を選んで 
 塗り変えてくれる

~空が泣きそうな時も
 花には歌が聴こえてる

~風の街で帽子を押さえながら
 ほら 笑ってしまうでしょう

どれも何気ない言葉で出来ているけど、紛れもないShoyanのまなざし!大好きなフレーズ。素材の味だけで楽しめる温野菜のサラダみたい。聴いたあとに心と身体がすべて開くような、優しい寄り添いを感じるんだ。(例えそれを他のアーチストが歌っていても)

この感触がShoyanのラブソングの基本なんだと想う。ダンスの時にスッと伸ばした手をとる相方の呼吸、それをよく感じられるのが『笑顔』なんだ。

2011年10月13日

・・・・・・・・・・

その2 ☆笑顔の下描き

Shoyan・・・
~涙の分だけ 笑顔に会える
と言うことは、やはり

「笑顔の分だけ そのバックグラウンドには涙もある(かもしれない)」

ということですか?
私はそう想うんです。

花にとっては恵みの雨も、やはりもう一度裏返せば、そんな校庭の片隅で、ずぶ濡れで泥ハネに泣く子がいるかもしれないと・・・

そんな、この歌の持つ"白と黒"みたいな部分をわざわざひっくり返して考えてみる。だからこそ、今余計に好きになって・大切になって、発売された頃とは少し違う聴き方を繰り返している。

~時がいつか悲しい景色を"選んで"塗り替えてくれる

ならば、ずっと続いて現在進行形の悲しみはどうなりますか?

"時"というのは、その出来事が後ろに去っていくからある概念で、「時が経つから、流れるから解決に向かう」のだと思う。

"失恋"というクサビから一時間一週間一年十年と時間が過ぎるから、悲しい景色は塗り変わっていける。でも、ずっと継続して降り注いでくる悲しみや苦しみに対して、時は何をしてくれるのだろう? と、そう思うのです。

例えば、ものすごく具体的に言えば、親に愛情をもらえないまま虐待されている子供や、会社の経営が苦しくて逃げ出したい人、でも仕事をしなくては家族と自分を存続できない、働いても働いても身体が傷むばかりで貧しさから解放されず、"生きるために死にそうになっている"人。それこそ、もっと広く目を向ければ、何十年も続く戦争や飢餓が日常になっている人たち・・・。本人がどんなにどんなに頑張って耐えても、他者から流れ込む汚れた波で溺死寸前の人がいる。そういう人たちに"時"は存在するのだろうか・・・。時の流れが止まった世界で、悲しい景色が塗り変わることはあるのだろうか?人一人が生きている一生の間に、間に合うのだろうか・・・と。

そういった"時の解決"は、悩みや苦しみの波を潜り抜けた人だけに訪れるものだとわかってはいるけれど、今、いつまでも限りなく押し寄せる苦しみの波の中で、追いつめられている人は沢山いる。その人たちの笑顔って、どうしたら得られるのだろうと、この歌を聴きながら想うのです。

だから、この歌を何度も聴いていて想ったのは、もしかして、今のShoyanでさえもまだその歌や言葉に託しきれない重い何かが、今の世の中に澱み降り積もり続けているのじゃないかと・・・
そんな"未解決"にも気が向いてしまうのだ。

でも、この『笑顔』という歌は、そこに立ち向かう"基礎体力"を養うための歌なのかもしれない!と、そうも想うのだ。

 希望を忘れずにいるためには
 どうしたらいいの?

ということを、とても優しく、何気なくメモってくれたShoyanの歌だと想う。特別な言葉や凝った言い回しもなく、情熱や甘美なアクションもないのに、ずっとずっと日常の一番奥底で鳴り続けている胸の鼓動のような歌だなって想う。

発売から少し時が経って、日に日に気付くこと、想うこと・・・アル。やはり、ひとつの歌を永く聴くって大切だ。

・・・

「相変わらず君は物事を難しく考えすぎてるネ?」

と、自省もあるけど、『笑顔』は本当にいい歌だ。聴けば聴くほど旨味が増えて聴き手の心が潤ってくる。磨耗するだけの時の中で、悲しくとも・・・でも、人(他者)の笑顔に会えるなのなら、自分が涙を抱える甲斐もあるかもしれない、そんな風に想えば、もう少し楽になるかもヨ?と、ソッと支えてくれる歌。

心の笑顔は自分のためだけでなく・・・

Shoyan、永く聴ける歌をアリガトウ!


※トワエモアは本当に歌が上手くて、 お二人ともとても丁寧に歌われるから、 付加される衣が本当に厚い。 聴いていて心地良い。 大切に歌ってくれて嬉しいと思うのでありました。

2012年5月27日
今回のアルバムRe-bornの全曲を聴いて、本当に想うこと多すぎて、あと何年かかるやら・とたどり着く先はまだまだ見えないのだけれども・・・今回やはり正やんのベースが嬉しくて、そのことを書いたことを思いだしたのでチョット貼っておく。2012年の2月に書いていたものだ。今は渋谷駅そのものが消滅して生まれ変わってしまったし、当時は震災のことなどがあって、その分この文を書いた自分もイキってる感じがあるけど、それはその時の素直な自分の状態なのでほぼそのまま載せておくことにした。
以下、本文。

・・・

で、今更だけど『メガロポリスの錯覚』。

この歌、歌詞を見ると
「忙しくて構えない」
と書いてある。

この場合、渋谷駅の若者も政治家も
※忙しくて「構ってられない・相手にしてられない」
なのか?

それとも
※忙しくて「身構えない・備えない」
って意味なのか?

どちらとも受け取れていつも考えてしまう。何年経っても・・・もしや二段"構え"なのか?
政治家は、今も相も変わらず緊張感がない。忙しいんだか鈍感なんだか、人の命をなんだと思っているのか。こんな地方の食堂のおばちゃんが憤るほどに・・・(悔)。大事な使命を途中で放り出す意気地無しまでいる。やっぱり"戦争を知らない大人たち"でしかなかった・・・と、失望の2012年2月だ。

だけど、若者はどうだろう?
当時より、疲れ果ててるように見える。
(この"当時"とは2つの時期を指す)
ナニを楽しみに生きてるだろう。

手間もかからず、時間も圧縮されて、モノは何でも手に入る世の中で、わざわざ見る夢なんてあるのかな?

今の、シブヤエキの若者は忙しいだろうか?
もしかしたら、何もすることがなくて、構い方・構え方も忘れてしまったかもしれない。孤独だけ、自覚しないままブラックアウトした液晶タッチパネルの奥に深まっていく・・・

・・・

あの頃、私の近くにいた公的な道徳教育のプロジェクトを立ち上げていた人たちのその本棚に、腐るほど積んであった教育評論家の本を思い出す。そんな本、何十冊も何百冊も「木を見て森を見ず」で、いくら読んだって人の心なんてわからないのに・・・今はもうその本棚を見ることが出来ないので、"育親書"が編纂されたかどうか、確かめられないのが残念だ。

そもそも、編める人がいないだろう。
もう、"大人"がほとんど絶滅したんだ。
少子高齢化なのに・・・
分別と覚悟のある大人はもういないのかもしれない。
自分だってそのハシリ・・・

そうそう、その評論家さんは今では面白く化けてTVタレントになってしまった。溶けた蝋のように人の心に入り込んで中で固まる作戦に転じたのだ。なりふり構わない愛と自己顕示欲が紙一重。それを見習ったら賢いオトナになれるのか・・・?
イヤイヤ アキラメナイデ ・・・

・・・

で、曲に戻るけど、
この"バブルの槌音"のような演奏が熱い!
エンディングに向かう部分のヘヴィなベースラインがすごく気に懸かって、演奏者のクレジットを見ると、BassにShoyanの名前がある。1994年に聴いた当時から、この部分がShoyanの演奏だと思っているのだけど、どうかな?(違ったらゴメンナサイ)

この部分の音ってこの曲の肝で、混沌をアメノヌボコで掻き回したらこんな音がするんじゃないか・って思うほどキャッチーだ。(またもや違ったらゴメンナサイ)瀬尾氏のアレンジっていつも大仰だけど!?この歌の場合スゴク効果的で、復活後の一連の中で、この歌の尖り具合ってサイコー!こっちの極まで思い切って作りこんだShoyanの、その覚悟というか心意気が今でも熱い。
この冷めない鉄のような温度は今どこにしまってあるのかな・・・

Shoyanの胸のストーブの扉は鍵つきで、誰にも開けられない。今は吸気口だけで上手に調節されてるみたい?直火はキケンだからかな・・・(・∀・)つFire

次に薪をくべるのは誰!?

・・・

メガロポリスなんて虚構だと、去年イヤと言うほど思い知らされたはずなのに、不安は膨らみ続けてる。大きな会社、大きな組織=MEGASの中にいると"個"は希釈されてしまって、遠まわしな人殺しさえ平気で表明出来るようになる。去年からずっと目の当たりにしてきた日替わり定食のような言い訳、そんなマイクを持つ手にも左の薬指に指輪が光っていて虚しい・・・。

アノコロと同じ軍隊なのに、同じ標的Targetなのに、現場の人は拳じゃなかった。その手を取り合って命を救おうとしていた。愛に目覚める人と、愛のセンサーが壊れた人と、両極端に世の中が軋みだしてる。二つのねじれが進んでいったらどうなるんだろう。地殻の変動より人の心の変動のほうが直に効いてくるはず・・・

大きなものは、本当は小さきものなのだと気付けたら、その錯覚から抜け出せるのじゃないだろうか。
 
~ もう少しで 
   時が行くから 
    そこへ行くから・・・

もうすでに、時は訪れている。

2012年2月16日
ずっと・・・
もう何年もライブで聴きたいと思っているのに、
ずっと聴けていない歌がある。

『カモン・ラヴ~Save Old Me』

こんなにも西陽のあたる切ない歌他にない。
と、ものすごく個人的に想っている♪

・・・

葉の落ちきった公園の樹
白く冬枯れた芝生
賑やかなフードコート
家族連れ、揃いのキャップの老夫婦、ランニングをする人
最寄駅まで急ぐ人波、まだ薄い青空に少し夕陽
とても、時代的な黒髪の横顔、きっと太いクッキリ眉。
カールした前髪は西陽に光って揺れる。
彼女は一人でスタジアムに来たの?
それとも連れがいたから気付かずに遠ざかる背中?
届かないなんて、切な過ぎる・・・

接触するカンケイもリアルで苦しいものだけど、非接触型恋愛は綿飴のように儚くて、ましてや過ぎ去ったものならば余計に蜘蛛の糸より細い縁の糸が・・・風に舞ってしまって回収できない。その、どうしようもなさがフェイドアウトして、解決しないままなのがこの歌のもっとも切ないところだと思う。

イントロ&裏メロの佐藤準氏のピアノ・ピアニカは、シロウトの私だってなんだか熱い涙滲むようなドラマチックな盛り付けだ。オレンジキャンディーを口の中で転がすようなピアノ。夕陽に長く伸びた乾いた影のようなピアニカ。

準氏のアレンジや音はいつもどこか優しい。"キレキレに優しい"なんて変な捉え方だろうか・・・私が佐藤準氏を好きなのは、どの歌もかならず"聴く人に合わせられる柔軟さ"を含んでいるからだ。それは、正やんの作る歌と同じで、聴く人の器に合わせて形を変えてくれる優しさだ。
(時々ユルくなりそうなアヤウサもまた魅力!?)
でもそれが一番人の心の奥深くまで浸透する所以なのだろうケドも・・・

・・・

このスタジアムで開催されているスポーツって何?
ラグビー?野球のオープン戦?サッカー?
「♪あの日ハーフタイムに流れていたメロディ」はどこかのチームのサポーターたちが歌うチャントなのか、それとも『私を野球に連れてって』みたいな、7回裏のことをハーフタイムと言ったのか・・・でも、決めなくても冬はスポーツ観戦が熱い。そのスタンドの熱いざわめきと興奮のすき間に、過ぎ去ったセツナさが落ちている。その対比がとてもいいんだ。


「♪なつかしさにおもわず叫んでしまう」

それは、当時きっとほぼ片想いで終わってしまったもの?傷つけあったり、憎んだりしたことのない未満の関係・・・優しい別れだったから懐かしめるんだね。
そう言う想い出、清らかで稀少なものだとあとになって想う。
実際に彼女がそこにいたのかどうか、確かめるすべはない。ついさっきまでそこにあった黒く長い影が夕陽が沈むと見えなくなってしまうように、ひとときの過去の幻があたたかい。

"時の後姿"の歌。
その季節の時にだけ聴きたい贅沢な歌だ。
 

プロフィール

HN:
No Name 七氏−1.0
性別:
女性
職業:
飲食店勤務のち遺跡発掘作業員のち学生寮管理人(いまここ)
趣味:
林道歩き・鉱物鑑賞
自己紹介:
伊勢正三ファン歴は浅いです。ソロの正やんしか知りません。行けるコンサートも少なく、ラジオ番組などは聴いたり聴かなかったりなので、既出なことも知らずに勝手なことを妄想して書いたりしています。「ものろーぐ」カテゴリの文章は最近の曲をのぞいて、以前書き溜めておいたものを手直しして載せています。

☆提供曲などに関してべいどん氏のご協力をいただきました。心から深謝いたします。ありがとう!

☆ミラーサイト(予備)
http://shoyanlove774.jugem.jp/
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