Nanashiのものろーぐ

こっそり言いたい放題ブログです。伊勢正三的LoveSongの世界に浸るココロミ&more&迷走必至(´∀`) ※無断転載・引用はおことわりいたします。

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~ 『涙憶』からつづき


~一度袖に戻りお着換えタイム~

ワー、LOVELESSの黒Tシャツ~(*´ω`)
半袖~!Shoyanのナマ腕に激萌え~(*´ω`)

「今日は楽しんでくれていますか?♪」と二階席三階席にもお言葉をかけてくれる。"LOVEFULL"やないかShoyan(T▽T)!あの頃84年の秋、会社帰りのフレッシュなネクタイ姿で二階席から一生懸命手を振っていたお兄さん方、もう定年退職して今日ここにいるのかな。ここは今も愛に満たされていますよ!と私なりにも一生懸命拍手を送った。

サポートミュージシャンのメンバー紹介に続き、50周年で発売になった『伊勢正三の世界』と『THE伊勢正三』の両盤のお話、3年前にまるでイチから書いた曲の『Re-born』は「自分はまだ現役だとお知らせしたいと思って・・・」なんてベスト盤には入れていないというお話でした。

ここでふるさとの津久見で伊勢正三資料館を今度建ててくれる話※、その話題が共同通信などで全国配信されたら「伊勢さんはお亡くなりになったんですか?」なんて問い合わせが来たり、などと苦笑のトークも(笑)。それ以前に津久見駅になごり雪の歌碑が出来た時に伊勢君の銅像も作ろうって話が出て、それだけはヤメテ(笑)と言いましたという興味深いエピソードもでて、「みんな偲んでくれてねぇ(笑)」なんて、客席一同笑いも出て面白かったです。

※その資料館は新築ではなく既存の建物使用の模様です

「僕は僕で出来ること、ラブソングにこれからも挑戦していきたい」というような意気込みも聞かせてくれて心底から嬉しかったです。

ここで後ろのテーブルにあった何かを口に放り込むShoyan。

「トローチ舐めながら歌ってもいいでしょうか?」

と、謎のリアクションが。

え、それムリじゃないすか?(^^;)と思ったら

「やっぱよくないナ」

とコップの水でゴックンしてしまいました。

えーー、喉につかえちゃわないの???と一瞬焦りましたが、無事に飲っ込めたようで安心しました。ここが今日一番の不思議ポイントでした(笑)。

嚥下関係には細心の注意を払ってくださーい、無理しないでShoyan!と、初めてのことに戸惑うワタシをよそに、ここからRe-bornの3曲が怒涛で押し寄せるのでありました。
『冬の恋』
今日も「~parallel」と書き足したいほど、太く囁く涙のヴォーカルでShoyanの"情熱息"がありありと伝わってきました。ちょっと想定外に感情が浮ついてしまって、ドキドキしてヤバい状況に陥りました。Shoyanの腕のぬくもり感じちゃって泣きました。スキダカラ・・・なのです(涙)。

ここでも岩井さんのエレキがスローで暮れなずんでいて切なかった。歌声も言葉も端々まで確かで、どっぷり浸ってしまった愛の時間でした。

『夏純情』
またもやD-28のインパクト炸裂。肩を入れてのストロークに前後揺れてめっちゃカッコイイ!間奏もエンディングのソロフレーズも確かな筆致でカッチリまとまり、なおかつ色気があって素晴しかった。そろそろ夏が見えてくるこの五月に、青葉のむせ返るような薫りを感じる一曲。
この曲も"ギター聴かせ歌"として延々とエンディングソロを演って欲しい曲だ。そんな感じのチョイス、これからどうでしょうか。

終わってご満悦な表情のShoyan、素敵でしたよ(涙)。

※ここでまたイメージフォトと歌詞の字幕がバックに流れる。これ本当はやめて欲しい。(中には気に入ってる方もいらっしゃるとは思うし、私個人の捉え方なのですが)

この試み、その瞬間、正やんを見ていないってことじゃないですか。その瞬間、音で聴いていないってことじゃないですか。それとも耳の不自由な方への気遣いなのだろうか、それならば字幕だけでいい。聴き手の想像力に介入しないで欲しい。安易なセンスならば尚更です。歌詞の漢字も勝手に変えてある、写真のチョイスも必然を感じない。やるならもっと思いを込めて理由に基づいて制作した作品を流して欲しい。もしもShoyanご自身の提案実行なのだとしても、せめて歌詞は正確にお願いしたいです。今回更に正直な気持ち書きました。ご容赦下さい(汗)。

『小さな約束』
どうもこの歌の、アルバム音源とステージの乖離が大きくて、、、実はちょっといつも構えてしまう。間の「ネパーリアン?」を音源で流すようになって更に・・・Shoyanの導き何処にあるの?ってライブで聴くたびに思っていた。

だがしかし!なんとー、本場?の渋谷で聴く小さな約束はメチャいいじゃん!ナニー、堪らんぞー!(*´Д`)!原曲の輪郭のままリアルにキュンキュンするじゃん!とキセキのように興奮してしまった。時に屈みこむほど、時に天を仰ぐほど表情豊かにハンドマイクで歌いこなすShoyanがとても素敵だった。マイクを両手で抱え込んで歌う姿に、今日は余裕さえ感じた。実感のこもったパフォーマンスから良い感情を正面きってプレゼントされて嬉しかった。

ほんとに、松濤あたりの裏渋谷で繰り広げられるアヤウイ恋の一場面を体感できて貴重な時間だった。今まで聴いた中で一番ヨカッタと正直なキモチで思います。歌い終わっての深々のお辞儀がShoyanの会心と新しい前進を物語っていました。

そのままの空気で『ほんの短い夏』
これは、、、自分的に自分のど真ん中にある歌だなと実感する。渋谷の歌だなって。今日は本当はこの歌が一曲目だったらいいな、くらいに想っていた。自分も還ってきたキモチで聴いた。このホールが、渋谷公会堂がよく似合うと思う。もちろん、Shoyanご自身もおっしゃっていたように、かぐや姫~風の頃から何十回も歌われた場所だとは思うけれど、伊勢正三というアーチストが"過去のフォーク歌手"で終わらずに、ずっと活きた音楽とともにあった証拠のような大切な歌だと思う。世は令和、外はすでに無国籍なトーキョー、けれど、このLINECUBEの中で今この歌の中は唯一無二の変わらない伊勢正三の時空だなと深く感動しながら聴いていたのでした。

Shoyanご自身もかなり入れ込んで歌われてるように見受けられた。また心一緒だ・と思える嬉しいひとときでした。

『22才の別れ』
そしてまたこの大切な節目なヒット曲。終始力強く、ソロフレーズもノッていて万全に思えた。LLカスタムギターのボディーを囲っている貝のインレイが凄くキラキラして、Shoyanの若々しさ・キラメキを体現していて素敵だった。

あぁ、伊勢正三ってとても大きな人だなって、ひれ伏したいほどの気持ちで聴いていた。

いよいよの『月が射す夜』
D-28で勢いがつく、Shoyanの髪の毛がぽわってなってフワっとして立っている。ここ最近のように左右に跳ねグセもなく、ふんわりまとまって素敵なヘアスタイルだった。(曲の感想よりそこか(笑))もうこのあたりになると万全で心穏やかに熟した気持ちでステージを楽しめた。

T'sTで『レミングの街』~~~!
神ストローク来たー!
岩井さんのエレキが重々しくてよいの~
サングラスがカッコいい~~
月インレイが綺麗~
肩をすくめてギタリストの一番カッコイイポージング☆

大切な♪星より遠くに見えて~では手をとめて特別な何かを込めて歌う。そこ、ほんとに大事です。感激してまた自分的に心が透けて涙する。最近のこの歌のShoyanの気持ちの込め様に自分も感じるものが多い。毎回聴けて嬉しい(涙)。

その畳みかける確かな美しいストローク、岩井さんのエレキと同期したりしてノッているShoyanの横顔がモノスゴク素敵だった。フト、40代の頃のお姿に見えてしまった。やっぱり、年齢とか時代とか関係ない、魂が見えればそうなんだなってよくわかった。

風の正ヤンが見えていた人も沢山いたことでしょう。そのあたり、チョット渋谷の魔法かなと思う(*´ー`)。

歌い終わり、ここでなんと、また後ろのテーブルから小さなスプレーを手に取り喉にシュッシュ!お医者さんから処方されたもののような気がしたが(普通に市販のものかも?)、喉ケアをされていることにモノスゴク感動した!わー、Shoyanそうやって丁寧な本格ケアをされてこのステージに臨んでくれたんだ!と本当に嬉しかった。今までそういったことを表立って拝見したことがなかったので、少し驚いたけれどすごく安堵しました。

「いつまでできるかわからないけれど、なんとか聴いてくれる人の心に届くような、自分の身の丈に合った歌をこれからも歌っていきたいと思います」

というような、グッとくるお言葉も聞けた。
もう胸がいっぱいで、、、

次の『君と歩いた青春』ではフラットな気持ちでいい意味の茫然自失で身を任せて聴いていた。
Shoyanの歌い方も無理なく、心地よい残響の中でホールの隅々まで届いていた。ギターもそれに添ってど真ん中の音が出ていた。岩井さんのエレキがまたずっといい合いの手を入れて、彩り確かなステージでした。歌に集中してヴォーカル最高潮なのに、また知らぬところでネックのフレットを探ってゆく左手がセクシーなのでありました。

~アンコール~

ギブソンJ-50出てきたー!
『moonlight』!
ここで「アレ?メガポリ今日はやらないのか」とチョット残念に思うが、この♪古びた駅が取り壊されシリーズは欠かせないっ、と、またまた今日ここでしか聴けない!と感慨深くノる。思えば私の青春の街並みや駅ビルもみんな新しく大きく複雑に建て替えられてしまった。青葉台もたまプラも二子玉も、そしてこの渋谷も、、、
(メチャ個人的(笑))。

♪長い年月を過ごした二人には心の中まで透き通るような季節・・・

一番新しい冬の恋の窓辺も想ったりして、それなりの、自分なりのShoyanの歌との年月が透き通りながら重なった今この時を深く深く想えた(涙)。

ラストのシメに"THE伊勢正三収録バージョン"さながらにラテンなノリで「Uh-!」と一声あげたShoyanご自身もかなりノッていらしたご様子で熱いステージでありました☆

そういえば、、、いつもの椅子もステージにあったけど、座って弾き語る曲は一曲もなかったね?

細井さんここまでとても控えめな感じ。メンバー紹介でも機材の事や音楽のことを考えているのが好き、などとおっしゃっていて、インナートリップ傾向にシフトチェンジなのかな?

さて、客席総立ちで『ささやかなこの人生』
自分は8列目だったのだが、何故かチョット遠く感じた。というか、この瞬間、会場がスゴク広くなったような気がしたのだ。大きな一体感があって、あぁ、正やん本当に戻ってきてくれたんだなぁと、人生二度目の"伊勢正三の大復活"を実感したのでした。だからもうコロナショックは過去のこと、これからのShoyanのパフォーマンスは100%期待しかないゾ!と両手放しの軽やかな気持ちになれて本当に嬉しかった。まだ客席から声はかけられないけど、もう黙っていても気持ちひとつになることをみんなフツーに思えていたのではないだろうか。

※この歌こそバックに歌詞を出せばいいのに、と思いました。

「どうぞお座りください♪静かな長い曲をやりますので」なんて、ジェントルShoyan。

「ホントに、表には見えないけれど、誰もが大きなことを抱えながら日々を頑張っているんだと思います」

「昨日、ある高名なお医者さんにお会いして、夜8時から9時に笑うのが(健康上)大事なんですよ、ってお話を聞いて、、、僕は漫才や落語も大好きだから、お笑いの人たち・笑いを届けてくれる芸人さんたちも陰では苦しさや悲しみを抱えていたりするのかなって思います」

※先日亡くなられた某芸人さんを悼むようなお言葉に想えました(涙)

「人に笑いを届ける立場で頑張っていてもそうだったりする、そんな風に悲しいことと嬉しいことが裏腹にある、でも生まれたからにはそういうことを抱えながら生きていくんだなと思います」

と、満を持して『俺たちの詩』
これこそ、こういう歌こそステージ上でギターを抱えている正やんを自分の目で見ながら聴かないといけないと思った。ギターの弦にピックをあて腕を振り下ろす強弱、どこで顔を上げ、どこでギターを揺らすか、シンガーとして何を届けたい・どう表現して何を想いながらその時を歌うんだろう、そこに真心や真剣さがある、歌っている気持ちが本当のことだ・と、それを感じるのがコンサート・ライブ会場じゃないだろか。

そのパフォーマンスをBGMにして歌詞を茫洋と眺めてしまってはもったいないのだ。意地でも読まないぞ、私は聴くんだ!!と違う意味で反骨してる自分でありました。

でも、、、いいのでしょう?
自分らしく、そんな風に居ても。

全編、裸の心で歌ってくれたと思う。歌い終わり、ステージ前に出て深々と礼。つむじが見えるほど深いお辞儀をしてくれて真心の歌い切りでした。イヤモニをはずして集中力の解放と晴れ晴れとした表情のShoyanのお姿にこちらも感極まる。こんな、こんな深い感動、本当に宝物です。

鳴りやまぬ拍手に一応の耳打ち(笑)で
再アンコール『なごり雪』
「一番最初に歌ってしまったから間に合わなかった人がいるかもしれませんから♪」なんてお茶目に歌い始めるShoyanの余裕が素敵だった。

2コーラス目の岩井さんのトレモロがノスタルジックで、なごり雪の遠近感を感じる。万全のなごり雪、のびやかに半世紀色褪せない"歌の可動域"に圧倒された。プラチナヘアに白いお髭に雪の降りかかる、今の伊勢正三その人そのもの、な満ち満ちた『なごり雪』で終演となりました。

Shoyanとミュージシャンさんたちが袖のスタッフさん達とグータッチしてにこやかに帰られて、客席も明るくなりました。

・・・

なんだろうこの軽やかな気持ちは。
もちろん新型コロナは今でも怖いし、感染対策も忘れず、退場もアナウンスに従う制限退場で待機していたのですが、今さっきまでShoyanが目の前にいた空っぽのステージを見ても寂しくはなく、なんだか"希望"のようなものを感じていました。

外に出ればマスク姿の人混み、価値観の乱高下、そして物価高に泥沼のような不安の持続、遠い国の残酷すぎる蛮行のリアル、暗い気持ちの比率が目に見えて高いはずなのに、何故か前向きな新しいバージョンの自分がいました。

ここ数回続けて東京に独りで車を運転して首都高など走り、都会はヤダ~こわい(+_+)渋谷の人混みオソロシスと思いつつも、いざ20年以上ぶりに渋谷公会堂の空気に触れれば、一瞬で自分の中の自分が再び甦ってしまいました。これ、まさにRe-bornなのであります。"温故知新"なんて言い古された言葉かもしれないけど、懐かしさは新しさだった・と言う、ハッと目が覚めるようなステージでありました。

二つの渦が併さって円に戻ったような、Shoyanの再始動と自分の再始動が合致したような、非常に心通じる、愛に満ちたコンサートでした。また渋谷でコンサートがあったら来たい。自分がどこでどんな生活をしていようが、Shoyanの歌との美しすぎる絆は不滅だ。ほどけたように見えてもまたその反対の先が結び始める、その繰り返しな"キもちのツナがり"が"絆"だとよくわかることが出来たコンサートでした。

軽井沢の予定も出て、チケットの先行も無事予約できたので、この新しい気持ちでこの夏を迎え向かい過ごしていこうと思います。「夏」がつく曲が5曲もあった、これはShoyanからの「せめて夏を楽しもうネ」というメッセージと思ってがんばろう。

怒涛の独りよがり、これにておしまい。

長文、お読みくださり感謝です。

☆自分的おまけ写真

公園通り、タクシーだけ変わったような♪


当時のチケットも載せておこう(*´ω`)ナツカシ

☆今回、近隣住宅地の中の駐車場に停めたので、尚更里帰り感があってノスタルジィーでした。もう渋谷コワくない~かも?(笑)
※いつものことですが誤字脱字ご容赦ください
 (;´∀`)

~~~~~~~

2022年5月22日(日)
50th Anniversary
伊勢正三LIVE 2022-渋公で逢いましょう-
LINE CUBE SHIBUYA 渋谷公会堂
開場16:15 開演17:00

1.海風
2.なごり雪
3.あの唄はもう唄わないのですか
4.雨の物語
5.海岸通
6.冬京
7.ペテン師
8.青い夏
9.湘南夏
10.夜汽車は南へ
11.それは遠い夏
12.涙憶
13.冬の恋
14.夏純情
15.小さな約束
16.ほんの短い夏
17.22才の別れ
18.月が射す夜
19.レミングの街
20.君と歩いた青春   

~アンコール~

21.moonlight
22.ささやかなこの人生
23.俺たちの詩

~再アンコール~

24.なごり雪

 ☆前置き(長いです)
さて、渋谷です。2022年です。
確か、一番最初は2020年の1月の立川Re-bornライブの頃に告知があったのではなかったろうか?そして昨年の払い戻し、永かった~今日までが。何が起こったんだろうこの間に、と思う。果たして何度世界が変わってしまったことか。コロナ禍、東京オリンピック、ウクライナ侵攻、その間の伊勢正三的音楽世界の超現実・・・大きなこと小さなこと、これだけ価値観が揺さぶられる体験があっただろうかと思う。その中での原点回帰の渋谷公演だった。

何度も言うように、昔の自分にはShoyanの音楽との大事な想い出が在る場所だった。でも一時期個人的都合で行けずに悲しい思いもしていたので、今回は特別な思い入れで参加しました。

が、なんだろこのフツー感(*‘∀‘)♪
何の気負いもなく、綿あめみたいな柔らかいスイートな感触で終始ステージを楽しめました。

Shoyanが"普通"に戻った!!!
それが第一の印象です。
Shoyanが愛おしさの塊になっていました。去年、ドキドキして参加したかつしか小平ですが、もうそんな心配的なドキドキは不要だ!と確固たる愛おしさを得て帰ってきました。これからは私もフツーに目がハートのファンで邁進出来ます。

そんなわけで、以下忘備録。今回はすさまじい乱字で読めないメモが多いので(汗)、軽く書き留めて行く程度+個人的妄想で・・・と思います。

・・・・・




LINE CUBE SHIBUYAと言うだけあって、なんともキューブリックなそっけない外観とそっけないエントランスにちょっと物足りなさを感じ、知人や旧知と挨拶を交わすような社交的なエントランスロビーもなく、味気ない空間だと思いました。が、中のホールは天井がすごく高くて、明るくて、スッキリと清潔感のある作りでナカナカよかった。自分的には音がいいような気がして、Shoyanの声もギターもかなり楽しめました。

☆開演

例によって春名さんのオシャレSaxでイントロダクションなのだけど、何の曲をやるのかなとワクワクしていたらT'sTを抱えてShoyanが登場されたので「うおっ、一曲目コレ!?」とイキナリテンションMAXの『海風』。

声が伸びているーーー!!
いきなりいい調子!
まだ少しマイクの音小さいけど(これは後程良くなった)、万全の海風で風通しの良い幕開けとなった。

「コンサートが出来るように慮ってくれたスタッフに感謝の意と、みなさんと一緒に僕らも楽しみたいと思う」との意気込みのお言葉から始まりました。すでにギターを上に掲げてラストのような大盛り上がりでありました。

口をとがらせて「フーゥ」と一息つくShoyan、ご自身でもナカナカの手ごたえ?と思いました。薄いブルーにたくさんのスター模様の開襟シャツ、またシルバーのスター☆スルーネックレスをして、軽やかな大スターオーラ満開のShoyan登場!でした。

『なごり雪』
いつにもまして語るように諭すように歌う。久しぶりのMartinD-28な気がする。キラリと雪がとけた後の瞬きのような音がする。ヘッドのインレイが綺麗だな。長い旅をして戻ってきたような安堵の中でホロっと涙が出た。

『あの唄はもう唄わないのですか』
目を瞑って聴く。Shoyanはずっとダウンストロークで、淡々とそつなくしみじみと唄う。この歌は私個人としてはコンサートで聴くよりも、独りで部屋で聴きたい曲なのですが、この頻度はファンサービス的な感じがしないでもない。やはり人気があるのかな?

そのまま『雨の物語』
このあたりも、本当はそろそろ演目を変えて欲しかった。大好きな曲だけど聴きすぎている感じがあって、そろそろアレンジを変えるなどしてほしいなと思った。これもファンサービス的演目なのかな?(このあたりの"ファン"に自分は含まれないのかも?(^^;))好きな曲だから飽きたくない・・・というのが本音です。

と、ここまで怒涛の"伊勢正三的王道世界"で、メインディッシュ何皿分!という感じで盛り上がりました。

MC
「えー、改めましてイセショーゾーです」

「新しくなった渋谷公会堂は初めてです。十代の頃から何十回ここでやったかな」

「そんな中で50年もやってきて、これもひとえにボクがのんびり休みながら気ままにやってきたからで(笑)」

「ナンテ、応援してくれるみなさんがいてくれるから、心強い限りです」

「今までよく曲を書けたなァ」

というようなMCから、風ファーストアルバムと22才の別れのシングルの話に。

ヒットして1位になった後、「なんとかしなければ」と作ったのが『海岸通』とのことで、当時のステージでこの歌になると大久保くんがハモニカホルダーを首にセットして横にいたな、とそれを思い出しながら久しぶりに・・・と歌ってくれました。

おぉ~、私もまた聴きたかったですよShoyan!と喜ぶ。最近ナゼか妙に改めて好きな海岸通。高音を頑張るShoyanが愛おしすぎっ。このあたりから語尾にもニュアンスを絡めて丁寧な実験的なボーカルに聴こえました。岩井さんのアコギの合いの手がスッゴク良くて、細やかで艶のある音が素晴しかったです。

続けて『冬京』!
おお~~~~イントロからビリビリ来るぞ!微妙絶妙なチョーキングでしっかり音を捉え、間奏エンディングのソロフレーズも低いフレットから高音まで全部使い倒して、久しぶりのD-28と息もぴったりでした。最近かなりテンポが速くなってしまって(春名さんのリズムがか?)歌の部分はせわしない感じがしたけれど、全体とっても良かった。Shoyanも歌い終わって弾き終わって会心のほほえみに見えました。途中D-28のヘッドのインレイが紅く光って綺麗だった~(憬)。

更に『ペテン師』
Saxとエレキで盛り上がります~。Shoyanはちょっと声が遠いようなフニャっているような(?)印象もあったけれど、まとまってヨカッタ。ここでも岩井さんのエレキの刻みが効いていた。

この歌ということで故喜多條忠先生の話題が少し。氏がべるがでゲストに来てくれた時の『星空』のステージ映像がYouTubeチャンネルにあるので見てください、という告知。

「僕の中では割と新しい歌で」と『青い夏』
ここのところずっとサングラスのShoyanを寂しく思っていた私ですが、何故かこの時、歌っているShoyanの表情やまなざしがよく視えた気がして、、、それはライトのあたり具合のせいかもしれないけど、その渾身の間奏に「今、こころ通じた(涙)」なんて気持ちになりました。

あぁ、この歌を作った頃のShoyanを私は知っているんだ、この歌も私を知ってるんだ、ウレシイナ、という、イミフメイな妄想安堵がこみ上げてきて心全部預ける瞬間でした。

なんて浸っていたら『湘南夏』
( ゚▽゚)←自分はこんな感じw
Shoyanご自身は引き続き、ニマニマされて充実されているよう。間奏でもフレットを押さえる指がクルクルよく動いて4Capoの高い音が綺麗に聴こえる。眉毛もあがって好い表情をされている。客席に明るいスポットライトがあたって眩しかった。

♪しょうやんを聴いてる人た~ちの
 顔がとてもやさしい~

という演出だなと思った。

さて、ここで『夜汽車は南へ』!!!
私は今日初めて聴ける~~~~!ずっとライブで聴きたかった(涙)。ここでキタのが嬉しくて泣き落ちしました。ことさらに暖かく、とことんウォーミングなShoyanのパフォーマンスが堪りませんでした。やわらかい声で低く落ち着いた抱擁を感じました。岩井さんのエレキもしっかりと原曲の雰囲気以上にアクセントになっていました。

この日、待ち時間に外食もせず唯一出かけた先は某デパートの菓子店で、久々の渋谷のお土産はその菓子箱だったので、独りニマニマしました。(ナボナとかひよこ、ではないですが(笑))

やはり、遠ざかるほどキミは近づくのです。

「エ~・・・・夜汽車は南へという曲でした、ちょっとマニアックだったかな」と、歌い終わるとここで少し空気を変える感じが。

で「次の曲は一応、プロテストソングというか反戦歌という意識で・・・」と『それは遠い夏』を。

♪ワンツースリー、ワンツースリーの三拍子で岩井さんのイントロのギターが美しく煌めく。客席は半分くらいの人は「お?」という感じに見て取れた。しかし先日(数年前)の軽井沢で歌ったときよりさらに良くて、朗々と上を向いてテンポにノって歌い込んでいるお姿にグッと来た。ここでこの歌を持ってきて、今こんな風に丁寧に歌うShoyanのお気持ちが心地良く(しかしシリアスに)刺さってきた。

でも、「♪そんなもの抱えて飛ぶから」を語り掛けるように「でしょ?」と問われて「ですね」と答えたくなる。この今の時に、聴けてよかった。

※望まないまま最前線で当事者になってしまう、良心を切り刻まれて自分を失うしかない、そして現実を歪曲したがる逃避者。そんなことが改めて怒涛のように余韻となってくる。一週間たった今でも元のCD音源を聴きながら繰り返し考えている。

で、ここで『涙憶』に突入。
また長いのか~?と思いきや、小平の時よりさらに声がこなれてスゴク良くなっていて興味を惹かれる。声の端々に意志を感じる。ディレイ?リバーヴ?エコー?(詳しくないワタシ)よりも濃密な、いつも以上の"声の尾"が残って聴こえた。言葉以外の部分の充実が伝わってきた。「やっと、正やんが戻ってきた(涙)」と、メモに書いてある。そうね、Oneheart1sessionの涙憶も渋公だったね、と泣けてくる。

しかしそういえばアルペジオではなくて、ここでもギターはダウンストロークだったかも?

2につづく
※箇条書きでサラっと書くつもりが結局長文になりました(^^;)しかも一気に全部載せておきます(滝汗)。


☆伊勢正三50thAnniversalyLIVE
2021年12月4日(土) 16:30/17:30
ルネこだいら K列(11列)

※曲順・内容不確定です。ご容赦。


1、地平線の見える街
2、海岸通
3、あの唄はもう唄わないのですか
4、雨の物語
5、冬京
6、あいつ
7、星空
8、夜のFM
9、メガロポリスの錯覚
10、青い夏
 (青春、神田川)

11、夏純情
12、涙憶

☆お着換えタイム

13、冬の恋
14、小さな約束
15、ほんの短い夏
16、22才の別れ
17、月が射す夜
18、レミングの街
19、君と歩いた青春

☆アンコール

20、ペテン師
21、海風
22、ささやかなこの人生
23、なごり雪

2カ月連続でShoyanのコンサートを観に行くなんてそんなパラダイスなことは本当に久しぶりで、しかも前回のかつしかが最高の(自分的)復活劇だったがゆえに、本当に心の底から楽しい気持ちで小平に行くことが出来た(*´ω`)。コロナ禍で委縮しきった心の、束の間の解放になった。一週間たって今、本当に大切な宝物の時間であったと噛みしめている。

何年かぶりの友人にも会い、駅のそばの遊歩道から小さな公園を歩いてから会場入り。大きくてきれいなホールだった。Shoyanはなごみーずに続いて2回目の訪問だとおっしゃっていた。小平は静かでいい街でした。

壁際で通路側の席に着くと、勾配もかなりあって見通しがいい。フタケタ席だけど非常に見やすくてヨカッタ。最前列の一列が空席になっていた。感染予防で距離をとってあるのかな。

☆開演

Shoyanは裾に白い波LINEの入った紺色のマリンルック風味のジャケットに白パンツ白スニーカーで登場。でもこのジャケット、なんだか不思議な感じ。Shoyanの最近のコスチュームのコンセプトがナゾで面白い。"カッコイイ"だけじゃ飽き足らず"斜め上"を狙ってる感(笑)があってハハーンと思う。

『地平線の見える街』
もうしょっぱなから調子出ていて声に張りもあるし、軽やかなストロークもキラキラしてるし、これは葛飾よりさらに好いジャン!て自分も身を乗り出す。2番からはすでにリラックスのShoyan。余裕あるジャン!と安堵で手拍子していました。

『海岸通』
お、これは前回なかったですね、と嬉しい。
スローにしみじみと、気持ちをそこに置くように歌うお姿に涙。歌の高音も伸びて岩井さんの合いの手のギターが艶っぽく絡むので、非常に心地良かった。Shoyanは間奏で珍しく下を向いて手元をしっかり確認しながら弾いていた。そんなリアクションに真心感じて嬉しい。♪やさしい腕の中で~、が久しぶりにファルセットになった気がしてキュンとした。妹のような気持ちで聴けましたよ(涙)。

☆MC

「コロナ禍の中でここまで聴きに駆けつけてくれるみなさんに、本当にありがとうの気持ちを」

「まさか自分がこんな歳までギターを弾いて歌を歌っているとは思わなかった。ミュージシャンとして音楽を出来る幸せ、平和を感じています」

「どうしても(長い)キャリアの中で昔の歌が多くなるけれど、今は時が一回回ってみると螺旋階段の下から昔の歌や自分に教えられることがあります」

「みなさんのあたたかな思い出に触れられるように♪」

と、校長先生の優しい講話のようなトークでした。

『あの唄はもう唄わないのですか』
声が太く出て、これもまたスローに、囁くように歌う。数年前から「Shoyanにはこれから"囁き歌い"にチャンレンジして欲しいナ」と思っていたので、だんだんそんなニュアンスになってきて嬉しい。岩井さんのエレキも哭く。途中でなんだか花の香りがしたような、匂うようなステージだった。やや声がかすれたりするのはやはり季節の乾燥のせいかな?今日は頻繁に水を飲んで喉ケアをされているようでした。水分大事!

『雨の物語』
すぐにShoyan自らカポを移動させて始まる。またまたしみじみヴォーカルで妙に浸り込んでしまう。身体全体で屈んで歌を包むように大切に歌うShoyan。ギター・ヴォーカル共に音も安定していて、エンディングソロまで何気なくパワフルで、最後の一音を1フレットまで戻して納める丁寧さにグッと来た。終始名曲然としていてとても良かった。

☆MC
小平という街って東京のどの辺にある?という話から、大平とか中平はないよね、とか自分で「つまんないハナシしてしまいました(汗」みたいなことをおっしゃっていました(笑)。昔お住まいだった高円寺や中央快速の赤いボディの車両の話などをなさって「この時代を思い出しながら・・・」

と、
『冬京』
MartinD45のボディがピカっと何度もスポットライトを反射する。眩しい。この角度の席の醍醐味。春名さんのパーカッションもカラカラっとして、演奏全体が軽さを帯びてきた。しかも気合はどんどん濃くなっている。すごくいい。都心から少し離れたこの街で聴くのも凄く良い。初冬の空気が切なくてShoyanの時代と自分の時代の差は感じられなかったので嬉しく想う。 ギターを弾き過ぎるくらいのShoyan、後半のダウンストロークの刻みは自然体で、アドリブソロはフレットの極みの極みまで好い音が出ていた。直立不動で弾いていたShoyan、今日はどの曲もいい加減な音が一切なかった。確実にパワーリターン&アップしたんだなと、今日の一文字は「確」だと思った。確定確実正確確信を確認!満足の『冬京』でした。

このまま続いて

『あいつ』
岩井さんのイントロが瑞々しい。春の根雪をそっと踏むように低い足取り。そして艶のある高音。 ♪ただそれだけの話じゃないか、を説くように歌う。昔からのファンは泣けたんじゃないかな、と思うようなしみじみと温かい"風ライク"なステージだった。

※この時少し、直前に逝去の報があった喜多條先生のことを想う。神田川の映画のことを思い出したようだ。
※※私は喜多條忠氏のことを勝手に先生と呼ばせていただいております。

D45のネックのインレイが遠目にも虹色に光って綺麗で、青緑の遊色が綺麗だった。この席の角度、ホントに良い(*´ω`)。

そのまま
『星空』
そうだね、今日はそうだね、、、と泣きそうになる。
♪彼の写真入れてた~が優しい・・・、背景には紺のバックに星の電飾が下がってとってもきれいだった。 歌い終わって深く頭を下げたままでしばらくいたShoyan、何を想われていただろう。

☆MC
ここで喜多條先生のこと少し。
当時、喜多條先生の詩集をパラパラ見ていて、勝手に曲をつけてしまったけど喜んでくれてそのまま歌になったエピソードなど。
喜多條さんの書く詩や言葉には最初からメロディーがついちゃってたのかなと思う、というようなことをおっしゃっていました。同感です。

ここで50周年記念の二種類のアルバムの説明。

そしてその流れで
『夜のFM』
ノリノリのストロークで盛り上がる。細井さんのブラスシンセがメリハリ効いて良い感じで切り込む。そしてリベンジ叶うかと思いきや、なんともまた同じ箇所で歌詞が取り違えられ、また新たに抜け落ちた箇所もありで、このShoyanの入れ込み過ぎ事案にドッと汗が出そうになったのだが・・・・・今回はナゼかだんだん気にならなくなってくるという方向に持っていけた(笑)。イキオイがあるし、ご本人は楽しそうで、♪細い肩~なんて、吐息吹きかけるように囁くご様子に色っぽさまで感じてナカナカの『夜のFM』でした。アレンジが色々というのもムツカシイものなのか、、、歌詞のシート、今一度大きくプリントし直して臨んで欲しいと再度思うのでした。

さて、ご自分で後ろの椅子を引き寄せ座りながら「ほとんどボクは別れる歌が多いのですが・・・さよならさよならって歌っとけばいいのでしょうけど」と、変な自虐?を入交ぜ「でも"プロテストソング"なんかも発信しなくちゃと思う時もあって」と「自分でこんな歌を歌っていたのだと驚きました」と

『メガロポリスの錯覚』
うおー、今日もまた聴ける!!と歓喜な私。
そしてまたこまめなチューニングにニヤリ。またまたMartinD45、2カポですよ!あ~~~~カッコイイイ、髪の毛はねてない、頬のヒゲがセクシー!と興奮していました。あの日もね、このマーチンとね、やっぱりまだサングラスでね、一生懸命歌ってくれていたな、、、って、メビウスの螺旋階段を想っていました。Shoyanが体を揺らしてノッている、前後左右に時を揺する、聴き手の胸の中も揺すられる。この時の私は無心の境地でありました。

今日は背景の歌詞字幕もなく、パーカッションとエレキのじんわりフォローの中でShoyanはクッキリと浮き彫りになるくらいさらにパワーアップして見えました。ホントにヨカッタ、生きててヨカッタ(涙)。

☆MC
「今度はガラリと変わって・・・」と喜多條先生に褒められたエピソード。

『青い夏』
岬の先まで草の中をゆっくり歩いていくような余裕。歌う右の頬にエクボ?最近で一番カッコイイよShoyan、、、と泣きそうになる。ずっと見つめているだけの自分がせつなく、ちょっと傍観者気分で聴いていた。ここでもしみじみと終わった。客席からはとてもあたたかい大きな拍手が起こっていい雰囲気だった。

※この辺でお手洗いに立つ人が数人出てくる。目の前の暗闇の階段をかなりのご年配の男性(杖が必要と思われる)が何度も往復されていた。見えづらいわけでもないし視覚的には気にならなかったのだが、危なっかしくて気になった。他にもやはり同じ女性が何度か、ということもあり、これはこれからのコンサートは途中休憩が必要じゃないかなと思った。もちろん自分もソロソロおぼつかない。生理現象は切実なので、演奏曲が2.3曲減ってしまっても、途中休憩をスッパリ入れた方がいいのでは?と思いました。というか、切に望みます(^^;)。

ここで立ったShoyan。19歳でデビューしてからのことを少し。かぐや姫では作詞を北山修氏に依頼しようとして断られ、Shoyanが書くことになったエピソードを。

ここで『青春』を少し歌う。嬉しかった。会場からも大きな拍手。
この歌、「非常に勝手で非常に語彙に乏しい十代の詩ですね(汗)」みたいなことをご自分でおっしゃっていてクスリとした。

このあと、♪シャ~ララも一節(笑)、そしてかつしかで好評だったという『神田川』を少し長めに歌って「ここまで一人で歌ったの初めてです」なんておっしゃっていた。サービス精神旺盛なShoyanでした。

まさかそれから50年も…と言いながらここから3曲、アルバム『Re-born』からあえて新譜を・・・と「こういう曲が出来るのも中学生くらいの頃のことがあってかな」と

『夏純情』
上下揺れてストロークの姿がカッコよく、少しハウリながらもイイ感じで進んでいたのだけど、やはり途中でフレーズが抜けたりあやふやな箇所が。 やはりこういう疾走感のある曲は心がはやるのかな、もう少しウォーミングアップが必要なのかなと、気長に次を待つことにしよ、と思った。でも本当に今回のライブは最初から最後までShoyanの気概や真心がとても強く感じられたので、言葉ではないんだ・と再確認出来ました。

『涙憶』
なんとなくフワフワしたまま続いてギターのアルペジオはまたやや息切れ?かな。また長い歌にドキドキするのだけど、そこは万全だった。

途中のお着換えタイムもサラっとこなして再登場。でも客席はちょっとたる~んとなった感じを受けた。Shoyanは模様入りの黄色い半袖シャツになって出てこられたが、、、なんだか季節感が違う。夏のようなコスチュームでした。

☆メンバー紹介。
細井さんが「小平は綺麗な散歩道があります」とおっしゃっていた。先程私と友人で歩いた道のことらしいので嬉しかった。

「カンペキに新曲です」と
『冬の恋』
parallelのようにとてもゆっくりしたテンポでイイ感じ。ホールの前の硬い歩道と影の長い並木を想って聴いた。♪逢いたくて、を低く語る。この語り歌いが私は大好きだ。もっともっと語ってくれればいいのにと想っていた。

『小さな約束』
イヤモニが外れたり詞のファイルをめくって確認したり、ちょっと緊張感が。がしかし、これもスムースに進み、途中の♪君をつたう滴になる、で右手を伸ばして空に掲げるジェスチャーがキュンとした。萌えました(*´ω`)。

ただ、なんとなく、終わった後の客席の柔らかな拍手の感触で、この歌は聴き手を選ぶのかもしれないと思ったりした。ピンと来ない人もいるのかもしれない。私にはグサグサくるのに・・・

さて、リズムボックスで始まる
『ほんの短い夏』
ギターを下げてはいるけれど、ほとんどスタンドマイクを抱えて歌うShoyan。ここではその黄色い半袖のシャツが良い感じに映える。細井さんのコーラスが綺麗に絡む。ギターは途中で思い出したように軽くストロークするだけで終始マイクを抱えていた。何かを抱きしめながら歌いたいお気持ちなのかな、と思った。地下鉄のある都心ではなく、東京の郊外で聴いてもとてもいいなと思いながら自分も満ち足りて、ラスト近くのシャキシャキした刻みストロークにShoyanの確信を感じたのありました。

歌い終わって直立・礼!の静謐な充足感でした。

『22才の別れ』
イントロはShoyan。チューニングの際に細井さんがエレピで音をフォローしてあげていてほのぼのであった。Shoyanの髪の毛がポヤっと立ってきた。好い時のシルシだ。ライトの色の加減か全白髪みたいに見えてちょっと不思議なルックスだった。(本当は濃いグレーでまとまっていた)仙人の時間だったのかもしれない。

エンドのソロもたゆみなく、万全の『22才の別れ』でした。(自分の中に母心を見る(謎)。

ここで、あれ、なごり雪まだじゃん?と気付く。

『月が射す夜』
ネックを上から押さえてテケテケが始まる。
これっていつも上から押さえていたかな?日によって違うのかな?などと思ったり、Shoyanは足を開いてしっかりと立つ。そしてニコニコして歌う。ストロークは激しくジャキジャキしてスゴクイイ。そのMartinのグリグリとした押しと岩井さんのエレキで聴く方も体温が上がる。生で観るステージは良いなぁ・・・と強く強く実感するひとときでした。

ここでやっとT'sTの出番。
『レミングの街』
ここで一瞬席が揺れたような気がした。実はこの前日、隣県で震度5弱の地震がありちょっと過敏になっていた。錯覚だったのだが、でも実際物理的に自分には揺れを感じるほどの気持ちの昂ぶりがあった。曲中、間奏のサックスの音に合わせてShoyanは中腰になりひたむきなストローク。下に向かって、地に向かって、足元に何かを刻み込んでいくような確実なストロークに激しく感激していた。

最後に飛び跳ねて・・・?曲が終わった。

熱い吐息のままのMCは

「小平に来られて良かったです」

「日々色々なことがありますが、自分の出来ること、想うこと、自分の幸せのこと、人にやさしく、一歩づつ前へ進んでいけたらと思います。今日はどうもありがとう」

とおっしゃっていた。
"自分の幸せ"とおっしゃっていたのが印象的だった。

『君と歩いた青春』
エレキのイントロに乗っかるアコギのイントロダクション、語尾まで気持ちの詰まった熱いヴォーカル、音の残りが良く残響が美しいホールにピッタリで、久々に音が視えた気がした。2番からは歌詞を噛みしめ、強く語りながら歌う、客席の胸の中とShoyanの胸の中、的確な思いのやり取りができたのではないかと思う。非常に感動的なステージだった。最後は天を仰ぐShoyanの"やり切った感"が嬉しく、自分も"聴ききった感"にどっぷり浸っていた。とてもいいステージを続けて観ることが出来て本当に幸せでした(涙)。

Shoyanはそのまま深々をお辞儀をして、少し猫背気味に袖に帰られていきました。


☆アンコール

っとすぐに再登場。
「喜多條忠さんは決してペテン師ではありませんでした」なんて、茶目っ気な一言を添えて

『ペテン師』
この歌を聴くたびに何が正解なのかなといつも思う。他者に本心を見せぬこと?自らの本心を偽ること?大切なのは他者在りての自分なのか、自分のための自分なのか、"ひとりぽっちの幸せ"のあやふやさをいつも思う。とても示唆に富んだ魅力的な歌だ。若き日のShoyanがこの喜多條忠氏やギターの石川鷹彦氏という先達の横にいて、そこから学ばれたこと・取り入れられたことはとても多かったのではないかと思う。言葉や音の同じ道を感じるのだ。そういった感性のlaladoxってあるよね、と氏亡き後に改めて思い締めたのであった。終盤なのに楽しそうなShoyanと細井さんのハモンド色や岩井さんのベースでご機嫌な演奏であった。

「今、気持ちはクボヤンと一緒にロサンゼルスにいます!」と
『海風』
そんなお言葉を聞けば泣けてくる。会場は最高潮の盛り上がりなのだが、ここでフッとクボヤンのことをおっしゃったのでグッと来た。後ろを振り返り、バンドの方を向いてイントロをはじきだす。ハイコードのストロークをいとも軽やかに刻むShoyanが本当に素敵だ。膝のバネで弾くのよ海風のストローク!弦が弾かれて指板にぶつかるあの音が心臓に響く、あぁライブの音はいいなぁとメチャ楽しい気持ちで手を叩いていました。

"あの日の夢、とてもきれいな夢"は、今になれば=風の時代そのものでもある。でもそれは今、今日この日この時も吹いている。ただ懐かしいだけのノスタルジーでもなく、失われたセンチメンタルでもない、あの頃も今も、そしてきっと明日も吹いている"海風"、それこそまさに伊勢正三の音楽そのものだ!と、今年は改めて想う。きっとおそらく50年後にこの歌を聴く未来の伊勢正三ファンもそう想うでしょう。『海風』はそういう"ロマンチック"な歌なのだ!と独りで興奮していた。

途中で入る細井さんの刻んだシンセのオカズが良くて、メンバー紹介時のなんだかサイケな細井さんもとても良かった。今日は細井さんの音がとてもヨカッタです。

歌い終わって最後に天に指さし、「クボヤーーン!!」と叫ばれていました。

『ささやかなこの人生』
万雷の拍手の中、会場を見回し「二階席の人もアリガトー!」なんて、細やかな意識のShoyanがステキ。今日は二階席の奥にやっとの思いで参加出来た友人が座っていたので、私まで嬉しくなった。ほぼ完売だったはずです。

そして「それでは呼吸を整えて♪」とお水を飲んで、、、

イキナリ♪汽車を待つ君の~と
『なごり雪』
良いよ、良いよ、、と半泣きでメモがとってある。この最後の最後に『なごり雪』はとても嬉しかった。楽しいのにさびしそうになる、そんなライブの終わりのなごり雪。小平の街にも合っていたし、70年代を少し感じる小さな駅と駅前の感じ、このホール。今日のライブのまとめにピッタリの大団円だった。Shoyanの声もよく出ているし、かつしかよりずっとパワフルになった~♪と書いてある。入れ込み過ぎて天にシャープしそうなヴォーカルもたまらず、D45のソロフレーズの音も老成の50年の円熟を感じる。こんな豊かで確かで純粋な愛の気持ちになったのってどれくらいぶりだろう、とホントにホントに泣けてきた。心の底から「正やん、今日も歌っていてくれてアリガトウ」とギュッとした気持ちで手を叩いた。

バンドメンバーみなさんとShoyan前へ。更なる万雷の拍手。そして長いお辞儀でコンサートは終わった。本当に会場とステージが一体になって感動的な終演でした。充足感マックスの今年の"伊勢納め"となりました。

・・・
いつも細かいことをアダコダと思ったり書き残したりする自分ですが、本当は今回は何も書かなくてもいいと思うほど自分が聴きたかったライブでした。かつしかと今回と続けて参加してみて、Shoyanが発するものと聴き手の欲しいものが確かに一致したと思えました。コロナ禍で忘れてしまった深い安堵・が得られたので、また次に繋げていけると確信できました。

次の予定が何もないので、しばらくはこの2つのコンサートのことを想い返し読み返ししながら過ごそうと思います。あぁ、早く次の正やんに逢いたいよー!!!

と、叫んで終わりにしたいと思います。

小平回おしまい☆

・・・
※書くのを迷ったけど・・・追記

終演後明るくなった客席から、「お手を拝借!~締め!三三七拍子!」みたいなことを叫んで客席に手拍子を促していた方がいました。私は個人的にはどうなのそれ?とチョット引きました。きっと毎回いらっしゃる熱心な同じ方だと思うのですが、コンサートのMCの合間にも「イセサーン、イセサーン」と掛け声をかけたりしていました。Shoyanは聞こえないふりをしていたようですが、まだこの状況で発声はよしたほうがいいのでは?と思いました。会場スタッフさん達はみんなマスクにフェイスガードで、順番退出を促したり感染予防対策をしてマイクで案内のアナウンスをしている最中なのに、こういったファンの勝手な行為はアーチストの顔に泥を塗りかねないことになるのでは?と感じました。最後の最後に残念な気持ちになったので書いておきます。

もし当該の方がここをお読みいただくことがありましたら、他の賛同できない一観客の正直な気持ちということでご参考にしていただけたらと思います。
・・・

Shoyanは椅子にまた座ってMartinを抱えると
「色々と思い出を話そうと思ってたけど・・・」
とクボヤンの話題に。
「いい人でした・・・クボヤンの曲、みんなで聴きましょう」
『古都』のオリジナルの音源が流れ始めた。

背景のスクリーンに風の当時の写真が大きく映し出される。そのレコードのオリジナル音源と共にバンドもShoyanも演奏しながら歌っていく。何枚も、何枚も、二人の色々な時期の写真がスライドショーになる。まるで恋人同士のようなショットばかりで泣ける。こんな私でも泣ける、切ない演出でした。とても良かったです。

ラストはべるがで撮影されたクボヤンの笑顔だったのが余計に心に残りました。心に残る非常にいい時間でした。

「なんていうか・・・・・・・・・・」 
と長い無言のあと、
「風というグループをよくやれたな、と」
と。

久保やんとShoyanのお母上が同じ学校出身で縁があったというエピソードと、出会うべくして出会ったんだ、というお話をされていました。

今回、風の曲が配信でも聴けるようになったということで、今はそういう時勢なのにCDなんか売っちゃって悪いなぁ、みたいなこともおっしゃっていました。「CD購入してネ」とまとまりのない謎トークでした(笑)。で、急に「あ~・・・・・ヨカッタ」と嘆息されて、これまた謎なリアクションでした。
「なぜか知らないけどね、大久保くんてタコが好きでね、いつもタコを食べながらビール飲んでた」

と、また思いついたことを話しだし、

「今考えたらすごいプリン体だよね、、それがよくなかったのかなぁ」

なんて、不思議な空気感のトークをするShoyanでした。

そして万感の『22才の別れ』
これはとても可愛く、ごく普通に、素直に、正確に、1capoだけどむしろレコードの音源のように青くフレッシュな22才の別れでした。ここでも岩井さんの滑らかなリードギターが自然で、石川御大の音を踏襲されていました。聴いていて大満足でした。

ギターを抱えて立ち上がり、ブラックジーンズの裾をなおして飛び跳ねるShoyan。ほぐれたぞ~という感じで左右に身体をゆすり、気合をチャージ。『月が射す夜』のテケテケが始まりました! 
※クロマチック・ラン奏法というのですね。今頃ググッてみました。

この頃からこれがいつものShoyanだ!と大安心の中で自分もノってくる。この曲もいつも大事な曲なのですが、先ほどのお母さまとお月さまのお誕生日エピソードを聞いた後ではもっと大切な想いで聴くようになりました。

と、一生懸命席で手拍子をしていたら、後ろの方から変な拍子で叩いている人がいるらしく気になる(笑)。ずっとささやか手拍子(パン、パパン)をなさっていまして、アリなのか?と確認してみたりした(笑)。

さてさて、ここでやっと?おそらく今日初お目見えのT'sTがキタコレ!で『レミングの街』。おお~!背骨の通った太い演奏にノッて春名さんがサックスで持っていくなぁ、オリジナルだ、さすがだな~と興奮してくる。
Shoyanは、やや強い語気で♪幸福はなぜ先を急ぐのか!!と歌う。まさに今が聴き時、この曲が生まれたのは1993年、伊勢正三のキャリアのど真ん中で生まれた歌だ。これを経由して50周年の今を迎え、70歳の今日を迎えたShoyanの凄さを改めて痛感したのだった。

左右に揺れて万全のストローク。黒いジーンズが細くてめっちゃ"カッチョイイ"よ正やん!( ;∀;)と、泣きながら震えていた。遠くて肉眼では表情も見えないけど、それでも凄くカッコ良くて、憧れの人が戻ってきた・と泣いていた。

歌い終わって熱い吐息のまま、
「今日はホントに、、僕にとっては人生で一度しかない日で、、、って、あ、毎日が一度しかないか(笑)!」と、照れ笑いのShoyanでした。
「そんなに大騒ぎして欲しくないと思いつつも、なんか、、スゴク、、嬉しかったです」と素直な気持ちを述べてくれました。
「このままコロナが収束して、本当にみんなにも楽しい日が訪れますように、、、今日はホントにありがとうございました」

・・・と『君と歩いた青春』

もう、この時不安はなかった。
うんうん、と頷きながら思い入れの強い歌声を聴いていた。
よかった、本当によかった、と頷きながら、はたから見たら変なオバサンになっていた。でもShoyanの歌はツヤツヤしているし、客席に向けて何かを促すように正確に届けてくれる。途中、岩井さんのエレキが好いオカズを入れてくれる。だんだん自分も息が荒くなる、胸いっぱい。Shoyanのギターソロは今日一番良かった。あぁShoyan、整ったんだ、って感動していた。

きれいな夕焼雲を・・・のところでやはりべるがの空を想う。クボヤンとのあのステージを想ってまた違う涙だった。

大きな、大きな安堵と、小さな美しい切なさの中にどっぷり浸っておりました。

Shoyanは袖に帰り、バンドメンバーも撤収されて客席一同の拍手の中、自分も手を叩きながら号泣しそうでした。わああああって声を出して泣きそうでした。必死に堪えました。氷河が溶けて大洪水が起きていました。
・・・

☆アンコール

再び登場したバックのミュージシャンの皆さんが本当に良い笑顔で、きっと何か私たち客席と同じような開放と安堵をお感じになっているのでは?と思った。

ギブソンを抱えたShoyanにはチカラが漲っている。明らかにみなぎっている。

「元気でいようね」と、『俺たちの詩』

ここまで来てなお、余力がありそうなご様子に萌える。今日のパフォーマンスには【実】がみなぎっている。現実真実実力誠実実りの季節!
一言一句、語尾のビブラートも、歌い出しのタメも、隅々まで意識を込めたShoyanからのメッセージを感じまくりました。

1971年始まりの"青春"から、時間の先にある"青春"へ、永遠の春を繋ぎ辿ってゆく伊勢正三の旅の音でした。

岩井さんのエレキギターひと鳴きもバッチリ決まって、演者聴衆双方のキモチがピッタリ合った瞬間でした。

「~としても」で終わるところが、どこか『終りのない唄』に共通するものを感じるのかもしれません。

後ろに置いてある水をグビグビっと飲み干して、再びのT'sTに持ち替えると祇園精舎の鐘の声、、、琵琶の音色のように『海風』のイントロ!

うわっと声が出そうに良いっ(><)!たまらん!楽しそうに満ちているShoyanが眩しい!これを待っていた、これを信じていたよShoyan!と、自分も紅潮。客席総立ちで声は出さずに熱い熱い拍手でキモチ届けていた。ほんに素晴らしい瞬間だった。
(ここで自分は密かに考えていたある楽器にチャレンジすることを決意(笑)←余談)

しかしここでも細井さんの顔芸になんか違うノリを感じる。
もうこういうテンションじゃないんじゃないかな~・・・と、個人的には感じるのでした。これがイイ・待ってました!と支持されている方々も沢山いらっしゃるだろうし、熱演されているのに勝手な感想ゴメンナサイ(汗)。

つづく『ささやかなこの人生』でもみんな立って楽しそうに、本当に楽しそうに手拍子をしていた。客席も輝いていた。昨年のバースディライブ以降、コロナの感染状況の合間を縫って何か所かでコンサートは開催されていたけれど、こんな風に楽しかったのかな?もっと沢山のShoyanに逢いたかったけど、何度も何度も泣いて我慢して辛かった日々、心配だった日々。でも私にとっては再会が今日で良かったのだと思いたい。Shoyanの軽やかで確かなストロークに心預けていた。

♪Fnn~、Haa~、ルル~ララ~・・・・とハミングが聴こえ、またこのハミングが天使の声に聴こえた(涙)。ギブソンのハモニクスひとつ残して、『そんな暮らしの中で』のイントロが始まった。いいじゃん!

今日、この曲聴きたかったですよShoyan、とまた泣ける。「科学の街トーキョー」の件、もっと教えて欲しいことがある。この2年近く、ずっとトゲトゲした心で過ごしてきたけれど、なんだかこのコンサートからまた平らな気持ちで歌を聴けるようになると確認できて嬉しかった。

途中、音の少しの揺らめきやパラレルがあったとしても、今日は最後まで歌う声に魂入ってた!!

「魂!それが一番大事!」と、メモが終わっている。

・・・

・・・・・

今これを打ちながら胸や目が熱い、この最後の『そんな暮らしの中で』を想って涙が出る。というか、声を出して泣いてしまった。現地でも我慢して、運転中も我慢して、全部書くまで我慢して、今やっとボロ泣きです。解放されました・・・

ある意味、今回のライブは異色だった。
歌う方のShoyanご自身はどう思っていらっしゃったかは、本当のところはわからない。全編とても自然にプレイされていた。けれど、今回は歌う方も聴く方もどちらも根底にはフリークライミングをしているようなジワジワとした覚悟があったように思う。

前回の異次元のショックを体験してしまったあと、私は這いつくばってよじ登ってへばりついて一年過ごしてきたのですが、今は登り切って上のテラスに一輪の高山植物が咲いていたような、、ほんにそんな美しい気持ちでいます。あれを体験したからこそ、今見える景色があると思うし、あの日があったからこそ今日のShoyanのパワーアップした「真剣」が産まれた気がしています。

歌い終わって万雷の拍手の中、ステージの前に立たれたShoyanは、眩しいライトを浴びてサングラスに両手をかざしてホールの隅々まで長いこと見回してくれていた。大切な「何か」が見えたのかな・・・

60歳還暦の時のステージとは明らかに違うものがあった。
Re-bornの曲たちが加わって、それがまた今とても大事な存在で、それと同時進行で過去50年の沢山の曲たちも新陳代謝を繰り返している。それが本当に嬉しかったです。
生きている歌を歌っていた!そんな今のShoyanに逢えて本当に幸せでした。

長い独り言、これにて終わります。

無事に開催されて、無事に歌われて、無事に行って帰ってこれたこと、今の正やんと自分の家族に感謝の気持ちとして記しておきまする。

夢中で行って帰ってきてしまった。
コインパーキングから振り向いてみた東京の夜は明るい。
☆今回久しぶりの長距離ドライブに際して買った懐かしの純露!この感想を書きながらも脳の糖分補給で愛用していたら・・・裏に『50thAnniversary』ってプリントされていましたっ。ブレないよね(*´ω`)純露も大好きです。なおさら秋・純露~♪


おしまい☆
・・・

ギブソンに取り換えてまたMC

「僕はナイーブというか、作品創りも寡作なのだけど、それにしても(このコロナ禍で」間が開いたなと」

「今日どうやってここに臨めばいいのかって、特別な日?(今日のアニバーサリーのこと)を何かイシキし過ぎる自分がいて・・・」

「実は今日、ここに来るのに一時間遅刻したんですけど、でも、それって、俺って余裕あるんだなぁって(笑)。時間があると真面目にやっちゃうから」

「都内でリハをやってもギターでも指が痛いし声がガラガラだし、自分で落ち込みながら今日を迎えたんですが・・・」

「本番は今しかありえない時間なので、それをみなさんと共有出来たらと思います」

「よく長いこと歌ってこれたなと、みなさんに感謝しています」

的な、聴き手への感謝の気持ちをおっしゃっていた。

「いつもとアレンジが違う、オリジナルっぽくやってみます」『夜のFM』を。

キャ~~~~~~~~~!
イイじゃーーーーーーーン!!
うれしーーーーー~~~!
と、大興奮の私でありました。

還暦アニバーサリーの時も大事な役目があった『夜のFM』。
今度はオリジナルで~!?っとメッチャ感激しました。
かといってリキむでもなく、緩やかなストロークで始まった。
♪君に出逢った~の箇所で上を仰ぐ、誰に逢いに行ってるのShoyan?、と歌の世界に浸り込んだ頃、、、だがこの大事な場面で歌詞の一部分を取り違えるというハプニングがあり、それは2番になってもスパイラルしたまま、ちょっと惜しい感じで夜のFMは終わってしまった。

歌い終わって猫背に屈んで譜面台の歌詞ファイルを覗き込む仕草をしたShoyanですが、歌詞カードが間違っていたわけではなかろうに・・・イヤ、ほんとに誤植があったのかも!?歌い間違いには言及せずトボケたまま次の話題に移行してしまいました。

会場内はなんか「エット~・・・?( ̄o ̄;)」みたいな空気でしたが、それでも許されちゃう雰囲気?「がんばって正やん、ゆるす!」と私のメモには書いてあります。これはいつかちゃんとやり直してリベンジして欲しいし、この久しぶりのオリジナル寄せアレンジでまた聴きたいです。
椅子に座って、今年発売になった4枚組ライブCDのことをしばし宣伝。入りきらなかった曲たちをオマケでプレゼント、グリコのオマケ好き世代でしょ?など、という話を楽しそうにするShoyan。だがそれは抽選なんですぞ~、全プレにしてこそのオマケではないですか~。でもあんまり細かいことを気にしていないような(笑)ウキウキしたShoyanの熱のこもった宣伝コーナーでした。

で、そのライブ音源たちの中でのアンケート・好きな曲としてトップに挙がっているという『メガロポリスの錯覚』をどうやらやってくれるような感じ。2capoをつけたMartinD45を抱えて試し弾くと、思うところあってかチューニングしなおし。丁寧なチューニングが始まる。

「昔のボクに戻ったような神経質になって・・・」と何度もチューニング。

「大阪だったらここで「はよやれや~」って声がかかるよね(笑)」なんて、オモロイこともおっしゃって会場も和む。

「よし、、、」

と気合フルチャージで『メガロポリスの錯覚』のストロークが始まった。
また間違いはしないだろうかとドキドキしていたけど、それは杞憂で、Shoyanがモノスゴクノッてきた!!音も正確に、合間のハミングで目を閉じて聴いてみれば、アノ日の94年の正やんが視える。違和感なく、

♪ぁあ~る日から
♪流行るだろ~ぅ

の丁寧な小さい字の部分まで、伊勢正三が充満していた。
私が震えるほど感激したマーチン一本のメガロポリスの錯覚がそのままあった。そんなことある~?キセキに涙が出る。

再会・・・? 

当時の音源がCDに収録されて聴けることもキセキだけれど、あの日から一時たりとも忘れなかった感激のステージに、同じようにまた逢えるなんて、長い旅であったということよ・・・と涙が出るのでありました。何だろコレ・・・これが"約束の未来"ってことかな?と一人納得していました。

この歌を今年、こんなご時世に、区切りのアニバーサリーでShoyanが歌う巡りあわせを、不思議な気持ちで目いっぱい受け止めました。本当に感激のステージでした。これ一曲で「生きていてヨカッタ」と思えるほどでした。

お水を少し飲んで『青い夏』
しみじみと、たる~んと、ブレずに美しき青い夏だった。
最近、曲によっては後ろのスクリーンに歌詞が出たりするのですが、『俺たちの詩』だけでいいのになと個人的には思っています。ナマで目の前で聴くイメージと干渉しあっちゃうのでは?と思います。

間奏のギターも月の出が見えてツヤツヤっと良く、もしかしたらこのギター(ヤマハLLカスタム)が今は一番いい音出てるんじゃないかな?などと思う。
ラスト、そのネックを覗き込むように猫背になってみるShoyanでした。

さてここで、客席から立ち歩いて会場外に出る人が数人いた。演奏曲が2~3曲減ってもしょうがないことにして、これからは途中で休憩など入れても良いのではないかと感じます。50代の自分でさえだんだん不安になって来たのに(笑)、それ以上の年代の客席もステージも、色んな意味で休憩はメリットがあるのでは?と思いました。

椅子から立ち上がり、「♪ワン、トゥー・・」とカウントして『夏純情』キタ!!
確かなストロークが軽やかに青春のはやる心を煽る。フレーズの回りも良く、言葉がハッキリ聴こえる。

間奏のギターソロはちょっと回らなかったが(^^;)、2回目以降はバシッと決まった。カッコヨスShoyan!でも、♪純情~のコーラスがなく、それはちょっと寂しかった。あの♪ジュンジョォーーーーというコーラスは大事だと思うのだ。席が遠くて聴こえないだけなのかわからないけれど、次はやって欲しいと願う。

細井さんのオーバーなリアクションがちょっと目について気になる。

再度恐縮ですが、先の歌詞表示に続いて、スクリーンに映しだされるイメージフォトのスライドもネットのフリー素材から拾ってきたような雰囲気を感じてしまう。これは『THE伊勢正三』のブックレットでも思ったのだけど、歌が含んでいるイメージというものはとても繊細で、人それぞれに深い思い入れがあるものだから安易な引用は逆効果になる恐れありと思うのです。 (ウルサイな~ワタシも^^;)でも、やはり演出の方が一生懸命セッティングした意味のあるフォトたちかもしれないし、勝手な意見でゴメンナサイ。

「突然の新曲でしたが」とのことでしたが、『夏純情』非常にヨカッタです♪
『Re-born』はまだアーカイブにしたくない、というShoyanの心意気が嬉しいです。

ここで、ご自分が産まれた時の事などをお話ししてくれた。

母上さまによると、Shoyanが産まれた時は満月か、月が出ていた夜で、夜の9時ころお生まれになったそうです。だからShoyanはお月様がお好きなのかと納得。※後で調べたら1951年の11月13日は満月の前日でした。逆にサイコウにパワーの満ちている日ですね。

その後、免許の更新の話題で、Shoyanにとっては「何と屈辱的な高齢者講習(笑)」とおっしゃる試験は×もなくクリアされたご様子でした。

20代の終わりころ、アメリカで取得された車の免許の話など、実技の試験の驚く内容や田舎町交差点の譲り合いの話や、日本で初めて成田から車を運転したら煽り運転くらった話など、けっこう長い時間免許関連のエピソードでした。

この時、話しながら両手でサイドの髪を撫でつけて、後ろに梳かすしぐさが素敵でした。今日はいつもみたいにハネくるんとなってる例のヘアスタイルじゃなくて、少しサッパリされていたかもしれません。普段ちょっと長すぎかもと思っているので、今日のヘアスタイルくらいがちょうど良い~☆と思いました。

で、と、ここで『涙憶』
うーん、去年もこれは重かった。
ギターのアルペジオの音が時々ポキっと。長い曲で、しかもガットギターではないのでしょうがないのかもしれませんが、ギターはちょっと粗さがあって、曲としても間延びした感を感じました。でも、噛み締めるように歌って、言葉一つ一つの重みは伝わりました。ましてや大切なこと「傷つけたものだけが癒せる傷」を痛いほど実感して泣けてきたのでした。
まさに、、今日、ここに来ないと私は終われないし、始まれないと思ったのでした。

入れ込み過ぎてか、ヴォーカルが逆に#するほどのShoyanの胸の中の想いが見えてしみじみと受け止めました。
ギターを持ったまま袖に消えるShoyan。岩井さんのエレキが泣く、春名さんのソプラノサックスが会場の空気を拡げる。演奏でつなぐひととき。この間ずっと去年から今年の自分の気持ちを思い出していた。

・・・

お着換え終了して、サックスブルーのシャツに着替えてきたShoyan。
また同じブランドと思われる胸にハートとスカルのワンポイントデザイン。ハートにドクロ!(*´Д`)ハゥ。 袖口にピンクのワンポイント??(「LOVESKULL」というアイコンらしい)
もはや一休禅師の境地なのか!と、日夜愛を喰ってやるって感じでイイチョイスだなと思いました。

で、「2曲だけ新曲を」『冬の恋』『小さな約束』
『冬の恋』はShoyanのギターはたゆみなく、岩井さんのリードもとても滑らかに、paralellと弾き語りバージョンのちょうど中間な具合で程よくまとまってよかった。 ♪マニッシュな・・・を置くように質量のある声で歌ってくれてドキっとした。
『小さな約束』は、やはり立ってハンドマイクで歌う。バックがカラオケ音源ではなく、メンバーの演奏で感激する。岩井さんのギターのストロークがキラキラしていて素敵だった。Shoyanは一生懸命に歌われていて、曲間ラップが後ろ向きで流れてもナットクな感じで、今までで一番素直に聴けた。また少し歌詞のパラレル(笑)があったが、まぁ、なんだかスルー出来てしまった。歌詞間違っても許すフェーズに来た自分(^^;)。

曲が終わって、でも客席のテンションはちょっと落ち着いてしまったように見受けられた。「往年のフォークファン」ていう層がやはり多いのかなと毎回感じる瞬間だった。


その3につづく

プロフィール

HN:
No Name 七氏
性別:
女性
職業:
飲食店勤務のち遺跡発掘作業員のち学生寮管理人(いまここ)
趣味:
林道歩き・鉱物鑑賞
自己紹介:
伊勢正三ファン歴は浅いです。ソロの正やんしか知りません。行けるコンサートも少なく、ラジオ番組などは聴いたり聴かなかったりなので、既出なことも知らずに勝手なことを妄想して書いたりしています。「ものろーぐ」カテゴリの文章は最近の曲をのぞいて、以前書き溜めておいたものを手直しして載せています。

☆提供曲などに関してべいどん氏のご協力をいただきました。心から深謝いたします。ありがとう!

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http://shoyanlove774.jugem.jp/
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