Nanashiのものろーぐ

こっそり言いたい放題ブログです。Shoyan的LoveSongの世界に浸るココロミ&more&迷走必至(´∀`) ※無断転載・引用はおことわりいたします。 管理者∶No Name 七氏−1.0

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「この街の川の流れには
     まるで自由がないのね」

!!Σ(・_・;)
いきなりのこのシビアなセリフ、
ガーン!と来るわけで、ちょっと体温が下がる。

冒頭は街の中、そう両脇を護岸で固められてソコしか流れない不自由な川の風景。ガッチガチに固められた逃げ場のない強制の景色。

『神田川』にも通じるような、そんな価値観の自縛がある。

でも歌はいつしか山の中のダム建設現場のような環境破壊の場面に移る。大自然と都会ならば本来は非なるものだけれど、その2つを並べれば大自然を大規模に破壊して変えてゆく重機と圧倒の現実に、小さな個人の恋など入り込む余地がない、と、どこか諦めの哀しさを示してくれる。
(ように、当時は思えた)

前作アルバム『海がここに来るまで』の『レミングの街』で酸性雨を歌い、『JunkFood』で地球温暖化にプルトニュウム。そしてこのアルバム『メガロポリスの錯覚』ではこの自然開発環境破壊、タイトル曲のホームレスから育親書まで、この復活2枚組(敢えて2枚組にしちゃう)のシビアでシリアスな新しい伊勢正三の切っ先には当時張り倒された気持ちで痺れまくったものでした。

新しいShoyanの世の中に対する多角的な向き合いを感じて、その本気度に感動していました。


だがしかし、その歌詞のシビアさに反してこの『時が沈む湖』のメロディーはわかりやすく叙情的でロマンチックなのだ。陰りを帯びたマイナーな青緑色の音は聴く者の胸にストレートに来る。そのギャップがShoyanの歌らしくてさすがだなって想っていた。

イントロの重美徹氏の表現力が凄い。岩の合間を高低つけて流れ下る奔流と苔むす源流と森の奥行き、一山超えた平野に広がる人工の街の佇まい、そこにShoyanのやるせなきスキャットが絡んできて、俯瞰と意識の底が同時に顕されていて非常にドラマチックなのである。かなり能動的に創られたのだなって、当時のShoyanとその周りのミュージシャン方の意気込みを感じる。


Shoyanお得意の
コンクリート
ブルドーザー
ダンプ
河口堰・・・
リアル過ぎる言葉の数々、その一方で実はその”森”とは恋をする者の胸の中のことだったりする。その振り幅がまた堪りませんでした。


しかしながら、
恋とはそんなにピュアでなくてはいけないものだろうか?
自由で自然でなければいけないのか?
それが答え?

この歌を聴いた当初、私もまだ20代、純粋で一途で自然な発動こそ至上の恋だと想っていました。もちろん今でもそうあるに越したことはないと思いますが、でも、いつまでも恋がせせらぎのままでは脆弱ではないか・とも思うようになりました。

30年聴いてきたら、もっと強い恋もあると想うようになった。コンクリート護岸を打ち砕いて越水して床上浸水するくらいの暴れ川になれると。

「まるで自由がない」とは、彼女の”逃げ”なのではないか・と今では想う。答えではなく彼女の言い逃れなのかもしれない・・・と。

・・・

ダンプやブルドーザーはなんの比喩なのだろう?
想い出を濁らせるほどの”超現実”のことだろうか。
この表題の”湖”とは、元から自然の中にある湖ではなくてダム湖なのだとしたら、そもそも人の恋心も人工物なのだと想う。せせらぎや自由な流れに幻想を抱いてそのままでいたいとしても、他との関わりは開発であり変化なんだ。

それを受け入れて自然な不自然を自分のものに出来たらホントウの自由が得られるのではないだろうか。


ダンプやブルドーザーじゃなくて
一輪車とスコップとミニユンボくらいで
里山のため池みたいな環境が作れたなら
その恋は長続きしそうな気がする。

そんな、”時が沈むビオトープ”に辿り着きたいものです。

年齢を経てから聴くと柔らかく聴けるようになって、今またこの新緑の季節に好きな歌であります。
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飲食店勤務のち遺跡発掘作業員のち学生寮管理人(いまここ)
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林道歩き・鉱物鑑賞
自己紹介:
伊勢正三ファン歴は浅いです。ソロの正やんしか知りません。行けるコンサートも少なく、ラジオ番組などは聴いたり聴かなかったりなので、既出なことも知らずに勝手なことを妄想して書いたりしています。「ものろーぐ」カテゴリの文章は最近の曲をのぞいて、以前書き溜めておいたものを手直しして載せています。

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