Nanashiのものろーぐ

こっそり言いたい放題ブログです。伊勢正三的LoveSongの世界に浸るココロミ&more&迷走必至(´∀`) ※無断転載・引用はおことわりいたします。

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※10年以上前に書いたものを再考してみた

・・・

シブイ!
だがしかし、初めて聴いて以来20年以上(40年近く)経つが、歌詞の前後をいまだ把握していない。

この歌こそ"くちあたり"とか"ニュアンス"っていう言葉がピッタリくるのではないだろうか。

だから、歌詞を詳しく解き明かしてみようとか思わず、具体的な景色を決めないでそのまま今に至っている。陽炎のようにそこにあるだけでいい、と想う不思議な歌だ。

聴き始めた頃(高校生!)はあまり印象にも残らなくて、収録アルバムの『北斗七星』自体が渋い作りなために、10代の頃は興味が後回しになっていた。この歌もずっと控え選手のような存在だった。

ただ最近、此の辺の歌が心地良く懐かしい。この5分弱の時間を何も考えずヘッドフォンで聴いてると、頭の中が整理されて清清しい自分が戻ってくる。これは若い頃には思えなかったキモチだ。

なんとなく、歳をとればとるほど『北斗七星』のアルバムがグッとくる。Shoyanの30歳前後と40歳過ぎたころからの自分の何かがシンクロしてるのかもしれない。こんな境地になろうとは、ハタチの頃は思わなかったことなので、この歌を聴いて今感じることが自分には深い。

振り返ることの出来るある程度の時間が自分に蓄積したからなのだろうと思う。この心境はShoyanの歌を思うとき必ず出てくるものだから、他の曲の記述とも何度もダブるけど、その度同じようなことを書かせてもらうことにする。

・・・

ハミングから始まるイントロ。
Shoyanが一番低い声で歌っていた頃の曲だ。
(※今は『Re-born』も低いと思いますが)

音を重ねてあると思うので、刷毛で塗ったような声。ちょっと紗のかかった翳りのある声がたまらない。声で優しく鬢のあたりを撫でられているような心地よさに涙。Shoyanの色っぽさの蕾が膨らみ切った声がする。(それは『渚ゆく』で開花するのだ~♪) 自分の脳内ではこの曲はスローBossaで、大きな古い寺の襖絵みたいな安定感に安堵する。ストリングスが峰にかかる霞みのように見えて、何か旅の途中で見たような景色だ。

フリューゲルホーンが示す道筋ってなんだろう?
過去も見えない・未来もよく見えない。忙しない毎日の荒波の中で一瞬凪いだような、鏡のような水面に自分が映る歌だ。

(この景色が色を変えると、後の『闇の夜のハネムーン』のどこかと重なるような気がするのだけども・・・)

オトコの歌であるけれど、それはすごく自分にもあてはまる、他の女性たちとはちょっと違う人生だからかな。

しかしこの『北斗七星』には"オトコ"が出てくる歌が多いように思える。そのShoyanのオトコっぽさが心地良くて、最近はオトコの人に甘える許しを自分も持てたのだなぁと思っている。このアルバムはこの頃のShoyanご自身の"自らを再認識する作業"が垣間見えるようだ。

・・・

後半~エンディングのハミング部分のバックで密かに聴こえるエレキギターの繰り返し。おそらく今剛氏の演奏だと思っているのだけども、音の一筆書き・この"たゆとう感"が今剛の醍醐味っていうか、私の好きな音だ。

コシのある細めの毛でまとめた太筆の筆致みたいなギターが大好きだ。ヘッドフォンで聴くと吸い込まれそうで、このアルバムの今剛の演奏ではこの曲のこの演奏がかなり好きだったりする(『都方人』はまた特別なのだけども)。

※Shoyanご本人のエレキの演奏のことはまた他で・・・♪

Shoyanのソロの前半『北斗七星』~『ORANGE』までは、こういった"アニキたちの演奏"という感じのバックバンド重視な構成がすごくよくて、自分でも色々勉強になった。

昔は今ほどの情報量がないので、少ない印刷物の少ない文字の羅列を隅々まで繰り返し見た。バックミュージシャンの名前を見たってどんな人かわからない。でも少ない情報量で得たことは忘れがたく印象深い。だから他のアーチストのアルバムなどでも同じ名前を見かけるとまた覚えてしまう。覚えると興味が沸く、そうするとまた他の機会で得るものがあったりする。

私は自分の事を"マニア"とは思っていないし、そこまで追及は出来ないのだけれど、物事を構成する要素をひとつひとつ解き明かしていくことは無駄な作業ではないと思っている。

・・・

サンルームやバルコニーのように明るく暖かく光に満ちた場処の傍らには、それとは対照的に月影の知り難い闇もどこか同じように存在していて、その中に隠れている熱もあるのだろうと思う。

きっと人は長い人生において、その両方を行ったり来たりしながら時を重ねていくのだと思う。その自分の薄っぺらな人生をShoyanの歌が待ち針のように留めていってくれる。だから振り返ってみることも出来るし、もう一歩踏み出すことも出来る。

自分にとってはまさに、この歌自体が月影に燃える想い出そのものなのだ。


・・・

(追)何十年、、、レコードからCDに、そしてサブスク配信だなんて、、、永い永い歴史だと、この年の暮れに感慨なのであります。
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飲食店勤務のち遺跡発掘作業員のち学生寮管理人(いまここ)
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伊勢正三ファン歴は浅いです。ソロの正やんしか知りません。行けるコンサートも少なく、ラジオ番組などは聴いたり聴かなかったりなので、既出なことも知らずに勝手なことを妄想して書いたりしています。「ものろーぐ」カテゴリの文章は最近の曲をのぞいて、以前書き溜めておいたものを手直しして載せています。

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