Nanashiのものろーぐ

こっそり言いたい放題ブログです。伊勢正三的LoveSongの世界に浸るココロミ&more&迷走必至(´∀`) ※無断転載・引用はおことわりいたします。

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十何年も前に書いたことを今読み返しても、その頃とは違ってしまったものがある。gardenの曲たちは特に、当時ちゃんと聴けていたのか自信がない。自分の感性を今一度見つめ直してまた新たに聴き直さなくてはと思っている。

以下、その10年以上の行ったり来たりを交えながら、脱線しまくり再考再投。イミフメの長文ですがお許しを。

・・・

自分語りから始まるが、この唄を聴いて思い出す風景がいくつかある。想像の景色ではなく実際に昔自分が通っていた川なのだけど、そこは東京から近い神奈川の小さな川。流れ沿いに林道があり、釣りあがっても下ってくるのが楽でヘタレな私でも魚釣りをすることが出来た。両側が少し高くなっていて、ちょっとした谷間になっていた。小さな滝もあった。私はいつも父母・妹など家族で釣りに行っていた。

当時、夢中になって釣りあがっていくとあっという間に夕方で、日暮れ時は一番釣れるので終り際が一番テンションが高い。不思議なことに魚(ヤマメ)は真っ暗に暮れた夜でも釣れた。膝より下の浅い瀬に月の光が飛沫になっている夜の川はすごく綺麗だ。私なんかはロマンチックな気分になりそそくさと竿をしまうのだけど、しつこい父や母が竿を振るとそんな月光の瀬でヤマメが釣れるのだ。川の中はどうなっているのだろう?山の夜は暗い。林道の入り口の小屋&駐車場まで戻らないと灯りはない。流れが浅くて川原が広いから歩いて帰ってこられるけど、その時間になるとさすがに他の釣り人はほとんどいない。そんな真っ暗な中でエサが見えるのか?魚にとっては日没からしばらくの間は夜じゃないのかもしれない。その日は月が綺麗で、山と山の間にぽっかりと光っていて絵のようだったのを覚えている。

そしてもう一つの風景。私が今いる場所の裏の山には本物の夜がある。砂防ダムと林道のアスファルト以外に人工物がないような深い山。実は今の自宅から50mほど下にあるコンビニが山を降りて最初のコンビニだ。ウチから上にはもうコンビニはなくて、標高2000m以上の国立公園の山々を越えて長野県に出るまでないと思う。最近、ちょうどその長野側に行くことがあったが、地元のスーパー以外コンビニはなかった。がしかしなんと!近くの某施設には釣行で訪れたShoyanご本人のサインが飾ってあった!2004年春のもので、まさにgarden直後のものかと思うと感慨深かった。

そこは本当に深い山塊だ。だけど、そんな中で月の光が降り注ぐ川に下りてみたい気もする。自分がオトコだったらきっと野営に出かけたに違いない。水晶が光る夜の川から上を見上げたら宮沢賢治のお話のように美しいものが見えるかもしれないね。・・・と、これを書いた当時は思っていたのだが、実際は・・・>文末に続く(謎)。

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真夏の昼間ってほんとにまったく喰わないヤマメ。アブラハヤやオイカワまで釣れない。Shoyanが擬人化して呼ぶ「君」は誰もが胸の中で泳がせている夢という川に棲んでいるヤマメだ。釣れる時間のことを「朝マズメ」「夕(ゆう)マズメ」なんていうけど、釣れない時間は何だろう?凪というほど止まる訳じゃない。川は流れているんだ。その追い立てられて留まれない時の流れの中で、だけど居眠りをしていたい時もあるよね・・・。

大岩の下だろうか、張り出した緑の枝の下だろうか、、、gardenはその喰いを忘れてうたたねをしてるような、まどろみのようなニュアンスがあったかと思う。サウンド的なことは詳しくないけど、アレンジもエレキかエレピのアルペジオが、アコギとストリングスの透明キラキラ感に纏わりついてしまうようなモワモワ感があって、それがちょっと気になっていた。当時のShoyanご自身の自負は他からの評を許さないものがあったかもしれないけど(汗)、やはりまだ実験的な部分もあったかと思う・・・。ただ、なんとなく、それから10何年もの時を経て、Shoyanご自身の今=未来、はまさに「マズメ」の時間!喰いまくっているなぁ、という感激の中にいる。Re-bornの構成は詞もサウンドも予断のない完成だったと思う。ずっとShoyanは前へ・奥底へ・高みへ・と精進されていたのだなぁとわかる。『夏ヤマメ』は出発点だったのだなと。

夢の着信履歴が残った携帯を置いて、新しい瀬に泳ぎ出した今のShoyan。サイドチェンジのボールをとうとう蹴ったShoyan。今は竿を置いて、フライボックスは閉じたまま、、、釣り人ではなく、自在に泳ぐ魚のようなスタンスなのかもしれない。♪だって真夏の午後はCrazy~ですから。

確か、ランタナや準決勝で夏が終わったくだりはShoyanご自身ではなく、お知り合いのエピソードだったように思うが(うろ覚え)、Shoyanの音楽活動50年の記念になる今この歌を聴けば、その夢の種をとてつもない大株に育てあげて、またバッサリ刈り取って切り倒すような、Shoyanのスケールの大きな人生に感嘆しきりなのだ。その端に自分も触れられるといいなと思っている。

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話がまた戻るが、ちょうどこの歌が発売された頃、釣りをしたいと横浜から若かった妹夫婦と幼い子供たちが遊びに来た。ファミリーで行けるような川で釣るのはハヤとかオイカワなんだけど、妹はすごく嬉しそうだった。学生の時以来、子育てで自分を忘れていた妹の息抜きだった。昼の暑い時でナカナカ思うように釣れないのだけど、竿を離さなかった。そんなママを見て子供たちは最後まで「帰ろう」って言わなかった。

誰も皆、少年なんだろうと思う。
女の子もだ。
少年の心というのは人間の基本的なキモチのような気がする・・・。当時の妹も夏の名残のような蒸し暑い日に、心の三角窓をちょっとだけ開けてみることができたのではないだろうか。男の人ほど大きな旅はできないけど、女のコだってライズしてみたい時があるんだなキット。

おっと、家族の話になっちゃった。
でも、Shoyanの唄は私にとって家族のようなものだから、一緒に語ってもいいのだと思う。

ちなみに、Shoyanご自身が乗られていた車・いすゞ117クーペの三角窓を思い出したりする♪

・・・

『僕と子犬と1月のバス通り』でも「彼」と僕だった。
犬を「彼」、ヤマメを「君」って呼ぶShoyanのその目線が好きだ。ライブのMCなどでは「gardenの中では一番解りづらい唄と言われてるけど」のようなことを言われていたが、色んなシーンが切り貼ってあるからかと思う。多次元中継になってるようで、それらのシーンを行き来するのがとても楽しい。

月が照らす群雲の夜空からランタナが七変化する庭先、携帯電話の液晶から泡立つ冷たい淡水の中。男女のリアルなやりとりがあるわけでもなく、切ない恋がある訳でもないが、なんともキュンとする愛の唄だ。この唄を聴いていると"夢見ることに嘘つきじゃなかった頃の自分"と今現在の自分との距離を辿る過程にキュンとする訳で、その"自分時間"と"草花や川の流れの自然の時間"との対比がなんとも切ないのだ。夢を見ることも叶えることもほとんど出来なかった私にもこの歌は優しい。むしろ今になって余計に距離が縮まったような気がしている。

自然をいとおしむ心も、自分を愛してやることも皆ラヴソングになる。こういうShoyanの胸ポケットの中のような唄が大好きだ。

夏の木陰の緩やかな淵で、水の天井を見ながら私もうつらうつらしてみたい。色んな小さな夢が浮き上がって羽化していくのをボ~っと眺めていたい。今年は釣りに行こう、コロナ禍二年目の七月の最初の日にそんなこと想っている。



・・・


※何年か前、長野県のとある標高の高い源流で、車のキーを急流に落として紛失しました。うかつにも予備を持たず(アホ)、ずぶぬれで探しましたが見つからず(当たり前だ)、保険会社のレスキューを要請して、川の水で冷え切った身体に、真っ暗な森と急流の流れの傍で何時間も過ごしました。満月が木々の間に昇り、川の冷気と鹿の鳴く声・秋の夜温、それはそれは恐ろしいものでした。月の光は自分の無力さを反省する鏡でした。

恐怖と心地良さが完全一致してそこにある、それが原始の森だなと実感する出来事でした。天然が心地良いのは「帰る保証がある」からこそなのだと痛感いたしました。備えあってこそのロマンチックだと・・・。

信州限定キティちゃんのキーホルダーが付いた車のキーをどこかで見かけたら、ご一報ください(^^;)。


※一部加工してあります
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飲食店勤務のち遺跡発掘作業員のち学生寮管理人(いまここ)
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伊勢正三ファン歴は浅いです。ソロの正やんしか知りません。行けるコンサートも少なく、ラジオ番組などは聴いたり聴かなかったりなので、既出なことも知らずに勝手なことを妄想して書いたりしています。「ものろーぐ」カテゴリの文章は最近の曲をのぞいて、以前書き溜めておいたものを手直しして載せています。

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