Nanashiのものろーぐ

こっそり言いたい放題ブログです。伊勢正三的LoveSongの世界に浸るココロミ&more&迷走必至(´∀`) ※無断転載・引用はおことわりいたします。

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『HEART BEAT』〜 Heartbeat
ってナニ?という人も多いのではないかと思うくらい、伊勢正三の音楽歴史の中で最深部に埋もれてしまっているようなアルバムなのでは?という印象。

ずっと以前に、いの一番にこの歌のことを書いたことがあるのだけど、大切過ぎて奥底に仕舞い込んでしまった。けれど、ここに載せていないことをこの一連の準ちゃんインパクトで想い出し、今載せないとこれからもう載せることがないかもしれないので突然投げてみようと思います。

・・・

例えば、伊勢正三の曲で無人島に持っていく10曲ってナニ?と言われたらこの歌が5本指に入るのだ。

作詞も他の知らん人(スンマセン)と共作になっているし、発売時はほぼ休養時期の扱いだし、風やかぐや姫のファンたちが一番離れていた時期のアルバムだから、話題にあがることもほとんどなくて、評価すら不明のアルバムなんじゃなかろかと思っている。

けれどけれど、このアルバムがなかったら私はShoyanのファンとしてここまで生きてこなかったかもしれない、と思うほど大事な作品達なのだ。(でもだから私はやはり真の伊勢正三ファンじゃないのかもしれません 汗)

以下、20年前に書いたものに注を加えたものを載せておきたいと思う。

・・・


高校一年生の11月、自分の誕生日のすぐあと(11月5日)に発売になったこのアルバム。初めてリアルタイムで発売に立ち会えた一枚だったので思い入れがとても深い。たしか駅前のレコードショップに予約した・予約!これも初体験!自分で自分への誕生日プレゼントと勝手に決めて、胸躍らせて買いに行ったっけ。
当時「伊勢正三のレコード」を買う女子高生なんていなかった。ましてやこのあと、お年玉をはたいて『ビデオ・かぐや姫フォーエバー』を取り寄せしたりしたものだから、レコードショップからは完全に変わった高校生と思われてたようだ。ちなみに、そのビデオフォーエバーは自宅にビデオデッキがなかったので(ないのに買った)高校の最新設備の視聴覚室を占拠し、少数の理解ある友人と若いフォーク好きな先生たちを招き大画面で上映会をしたのだった。(良い思い出^^b)

・・・

で、タイトル曲『Heartbeat』。
その頃、シンプジャーナルやGBという音楽雑誌があって、それに少しだけどShoyanの記事・最新情報も出ていた。書店でバックナンバーも調べて取り寄せてもらった。だからアルバムの予備知識もあった。

「自宅近くに自作のスタジオを作って、そこで自分で録音したんです」と語るShoyanがすごく楽しそうで、このアルバムはとても暖かいものに思えた。『スモークドガラス越しの景色』や『ORANGE』に比べてもっと個人的というか、伊勢正三ご本人、ひとりのShoyanに近い・そんな感じのこじんまりした世界に思えた。
そんな密室感濃厚な中で

♪~よりそう二人 
  はじける暖炉も燃えつきて
   とけてゆく夜~  
     An haha…(悶)

と、いう世界は16歳の孤独な自分にはまたとない隠れ家だった。単に誕生日記念に買ったから好きなだけじゃない、なんていうか、この甘ったるい焦がし砂糖のような愛の世界が私は大好きなのだ。私はこういうShoyanが好きで好きで、今までずっと不器用な自分をこの歌に慰めてもらってきた。思えば必ずこの季節には先の『あいつが生まれた朝』とともに毎年ヘヴィーローテーションなのだ。

どうして?
人恋しい季節だから?

いやもっと懐かしいものへ
自分が戻れるからだ

・・・

伊勢正三はクールでカッコよくあるべきだ・と思う人には、わからない世界かもしれない。
実際、Shoyanはいつでもすごく素敵だ。
スマートでお洒落で金星が天秤座的で(?)若い頃もお歳を重ねてからもずっとカッコいいし、美しいものがよく似合う。だけど、Shoyanの"ゆらぎの部分"はもっと魅力的だ。

『Heartbeat』は微妙な片想いと恋の成就の過程でウブな気持ちが高揚していて、そこが無性にくすぐったい。こういう気持ってオシャレじゃない。人を好きになる気持ちってカッコ悪いんだ、
苦恥ずかしいんだ。

でも、それを駆逐する甘さが『Heartbeat』にはある。
それって何だろう?

"純粋さ"かな
このアルバム全部に感じられる"素"な感じ、Shoyanの裸な感じ、それが愛しさの素だと思っている。

近いんだ、Shoyanが(涙)。

・・・

♪~車とばして 夜の湖 
 言葉途切れて 街の灯り・・・

Tromboneの間奏がスモーキーでいい。
夜景と流星の軌跡のような一音が煌めく。
二人だけを切り取って包んでくれるような、ステージの転換にぴったり。JUN氏の蕩けるようなアレンジと音も本当に暖かくて滑らかだ。(特にこの準氏のシンセベースはいつも好き☆)

このシーン、すごく憧れた。
いまだに憧れのまま実行に移せていない。
自分の妄想では、16歳で聴いた当初から設定が山中湖で(謎)「いつかオトナになったら独りでこの曲をかけて夜のドライブをしてやろう」なんて思ってたのに、何も出来ずもう人生の後半にきてしまった。

だがしかし、まだチャンスはいくらでもある。
いつかまた昼間でもいいから、山中湖のお気に入りの店の温かいチェリーパイを食べに行きたい。

(2025年時点実行できていませんが^^;)

そんなことを想うだけでも胸が暖まる。

この歌は三十年(いや四十年以上)近くも私を暖め続けてきてくれた。
休みなしにだ。
ShoyanのLoveSongはカシミヤの手触りだ。そして吐息やうっすらかいた汗の生々しさが残る。自分のベッドには誰も寝かせたくない・・・そういう独占的な思い入れを持たせてくれる歌。

Shoyanが弾くラストのエレキギターは最高で、エンドロールのフレーズなんて天使が舞い降りてくるかのように甘い、甘い。キャラメルリボンで絡める~って感じでShoyanの愛情100%の音だ。イントロから最後まで本当に終始甘く切ない。

・・・

当時このアルバム発売に併せたツアーもあった。それが人生で初めて行った伊勢正三のコンサートだった。1984年11月20日の渋谷は寒かったのを覚えている。公園通りの街路樹に何枚もコンサートのポスターが貼られていた。ツイードのジャケットでちょっと斜に構えたShoyanの肖像は
アゴヒゲがなくて鋭いまなざしだった・・・あのペールブルーのまなざしが今でも一番好きだ。

♪今 誰よりも君が好き・・・

これからもずっとそう歌っていて

メロディーの中のふたりの鼓動が聴こえる。
流れてゆく時間はカンケイない
隔てるものも何もないみたいだ
例え、いつの日かラストダンスの時間が訪れても、それは怖くないみたい・・・

時が流れ去っても
ラストダンスがキャンセルになっても
その寄り添った時間はそこで
ずっと、ずっと、誰にも邪魔されずに
刻まれ続けるBEATだから♪

見えなくても・・・
同期している動機のドキドキが
アナタとワタシの永遠だったら
いいなと想うのです。



2005年11月10日(2013年10月改)

2025年7月20日
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飲食店勤務のち遺跡発掘作業員のち学生寮管理人(いまここ)
趣味:
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自己紹介:
伊勢正三ファン歴は浅いです。ソロの正やんしか知りません。行けるコンサートも少なく、ラジオ番組などは聴いたり聴かなかったりなので、既出なことも知らずに勝手なことを妄想して書いたりしています。「ものろーぐ」カテゴリの文章は最近の曲をのぞいて、以前書き溜めておいたものを手直しして載せています。

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