Nanashiのものろーぐ
こっそり言いたい放題ブログです。伊勢正三的LoveSongの世界に浸るココロミ&more&迷走必至(´∀`) ※無断転載・引用はおことわりいたします。
以前ここで"魂の帰還"を『あの人の手紙』に絡めて書いたけれど、あれはこの歌を引用させてもらっただけなので、改めて歌に想うことを書いてみる。
「私たち二人には何の罪があるの?」
「殺されるかもしれない私の大事なあの人」
このふたつに想うことが多い。
罪がない=無関係=戦に駆り出される理由はない、ということなのだろうか。
兵隊さんたちは誰かの代わりに罰ゲームをやらされているのか?
兵士は上官の命で動く、上官は国の命で動く、では国は何の使命で動くのだ?戦争の動機はなんだろう。
『原罪』という言葉がある。
難しくて無責任に引用するものではないかもしれないが、人は他の人・知らない遠くの人や、自分じゃない赤の他人の欲望や弱さ狡猾さの余波に巻き込まれてしまうことがある。私たち二人に罪がなくても、この世に生きている以上他の影響から逃れられないのだなと思うのだ。
この世で起こることは、始まりが誰かにとっての正当でも、経過で捻じれて理不尽な結果として着地することが多々ある。
無心で泳ぐ魚の群れに投げられる石だって、空腹の漁師が魚を捕るために投げた石か、逃げる様子が愉快だからと残虐な動機で戯れに投げる石か、それとも何かしないと悲しくて、自分のやるせなさを石に乗せて投げた行為なのか、こっち側の世界にも千差万別の"理由"がある。
かたや、直前まで石が落ちてくるなんて知らずに目の前の餌を待つ、生きるためだけに生きている魚たちは確かに罪がなさそうだ。
逃げる魚たちも自分、石を投げてみたのも自分。この矛盾が戦争の複雑な哀しさ愚かさなのか・・・(私みたいな小さい人間が考えても出る答えではないとは思うのですが)
・・・
「殺されるかもしれない私の大事なあの人」
"あの人"はきっと普通の優しい恋人だ。どうして、悪いことをしたわけでもないのに(罪もないのに)死地に赴かなくてはいけないのか。あの人が死んでしまうかもしれないという最大級の恐怖。大切な人を失う底無しの悲しみ・・・それは幻さえ現実にしてしまうほど。
けれど、これは裏を返せば
「殺すかもしれない誰かの大事な人を」
でもあるわけだ。
これがこの歌の一番怖いところなのだと思う。
自分の大切な愛おしい人が誰かを殺す、恋人が人殺しをする。夫が、兄さまが、父が、、、他の誰かの家族を殺すんだ。殺人犯だ。
こんな事実、普段考えられない。想像もできない。でも、戦争で「殺されるかもしれない」ということは、「殺すかもしれない」と同量なんだ。そんな風にはみ出した部分を想いながらずっと聴いてきた。しかし、いざ大きな侵略戦争が今実際に起きたら、やっぱりそれははみだしではなく、この歌の中にあることだ、中心にあることだと思った。
・・・
この歌はとても美しくて哀しい。
毎日かかさず飾っていたあの人が好きな白百合。でもそれは葬送の花、戦場へ行くことは死ぬこと前提な象徴のようで、彼があの世に旅立つ前に、ひとときだけ恋人のもとに寄るための香りを放つ哀しき依り代なんだ。
この出来事は戦死の報せを信じたくない彼女だけが見た幻なのか・・・いや、死んでもなお姿を残すほど強く想いあっていた二人。愛しい「あなた」が永遠の「あの人」になってしまう、離れ離れのまま別れるのはあまりに悲しい。別れを告げるためだけの邂逅が心底哀しい。ましてや、もうわかっていた時系列・・・
『あの人の手紙』とはそのまま「あの人からの手紙」と普通思うよね。でもここでは『あの人の死を告げた手紙』のことだったと、最後の最後に聴き手に知らされるこの衝撃感。Shoyanの先天的なセンスで全然技巧的に思わない、ごく自然に慟哭が溢れるドラマチックな歌だと思う。
「私たち二人には何の罪があるの?」
「殺されるかもしれない私の大事なあの人」
このふたつに想うことが多い。
罪がない=無関係=戦に駆り出される理由はない、ということなのだろうか。
兵隊さんたちは誰かの代わりに罰ゲームをやらされているのか?
兵士は上官の命で動く、上官は国の命で動く、では国は何の使命で動くのだ?戦争の動機はなんだろう。
『原罪』という言葉がある。
難しくて無責任に引用するものではないかもしれないが、人は他の人・知らない遠くの人や、自分じゃない赤の他人の欲望や弱さ狡猾さの余波に巻き込まれてしまうことがある。私たち二人に罪がなくても、この世に生きている以上他の影響から逃れられないのだなと思うのだ。
この世で起こることは、始まりが誰かにとっての正当でも、経過で捻じれて理不尽な結果として着地することが多々ある。
無心で泳ぐ魚の群れに投げられる石だって、空腹の漁師が魚を捕るために投げた石か、逃げる様子が愉快だからと残虐な動機で戯れに投げる石か、それとも何かしないと悲しくて、自分のやるせなさを石に乗せて投げた行為なのか、こっち側の世界にも千差万別の"理由"がある。
かたや、直前まで石が落ちてくるなんて知らずに目の前の餌を待つ、生きるためだけに生きている魚たちは確かに罪がなさそうだ。
逃げる魚たちも自分、石を投げてみたのも自分。この矛盾が戦争の複雑な哀しさ愚かさなのか・・・(私みたいな小さい人間が考えても出る答えではないとは思うのですが)
・・・
「殺されるかもしれない私の大事なあの人」
"あの人"はきっと普通の優しい恋人だ。どうして、悪いことをしたわけでもないのに(罪もないのに)死地に赴かなくてはいけないのか。あの人が死んでしまうかもしれないという最大級の恐怖。大切な人を失う底無しの悲しみ・・・それは幻さえ現実にしてしまうほど。
けれど、これは裏を返せば
「殺すかもしれない誰かの大事な人を」
でもあるわけだ。
これがこの歌の一番怖いところなのだと思う。
自分の大切な愛おしい人が誰かを殺す、恋人が人殺しをする。夫が、兄さまが、父が、、、他の誰かの家族を殺すんだ。殺人犯だ。
こんな事実、普段考えられない。想像もできない。でも、戦争で「殺されるかもしれない」ということは、「殺すかもしれない」と同量なんだ。そんな風にはみ出した部分を想いながらずっと聴いてきた。しかし、いざ大きな侵略戦争が今実際に起きたら、やっぱりそれははみだしではなく、この歌の中にあることだ、中心にあることだと思った。
・・・
この歌はとても美しくて哀しい。
毎日かかさず飾っていたあの人が好きな白百合。でもそれは葬送の花、戦場へ行くことは死ぬこと前提な象徴のようで、彼があの世に旅立つ前に、ひとときだけ恋人のもとに寄るための香りを放つ哀しき依り代なんだ。
この出来事は戦死の報せを信じたくない彼女だけが見た幻なのか・・・いや、死んでもなお姿を残すほど強く想いあっていた二人。愛しい「あなた」が永遠の「あの人」になってしまう、離れ離れのまま別れるのはあまりに悲しい。別れを告げるためだけの邂逅が心底哀しい。ましてや、もうわかっていた時系列・・・
『あの人の手紙』とはそのまま「あの人からの手紙」と普通思うよね。でもここでは『あの人の死を告げた手紙』のことだったと、最後の最後に聴き手に知らされるこの衝撃感。Shoyanの先天的なセンスで全然技巧的に思わない、ごく自然に慟哭が溢れるドラマチックな歌だと思う。
声高に叫んだり、非難や怒号に走りがちな"反戦"という激しい感情を、こんなに静かに美しくカタチにした当時の若きShoyanの感性。そこに聴く人が我がことのように思える共感がある。初めて聴いてから何十年も経つけれど、やはりいまだに研がれて澄んだ鋼の針のように心に刺さって違和感がない。純粋で、一本筋が通っていて、清潔な歌だからこそ、永年大切に胸に抱えて聴いてこられた。こうせつおいちゃんの素晴らしい歌唱とギターという楽器の懐の深さもよくわかる深い一曲、これからも大切に聴いていきたいと改めて思った。
・・・
・・・こんなことを考えては消し、書いては消し、毎日希望がわからないまま無為に過ぎていく。自然災害や事故ではない、人為的な無差別の殺戮をテレビのニュースで見ながら朝ご飯を食べる気になれない、大災害の時でさえ、食べて元気を出さなくちゃと思っていた自分が、夫と離れ子供を抱えて逃げる人々を直視できずにテレビを消して食事をする情けなさ悔しさ辛さ・・・
でも、今でなければ自分の言葉に出来なかったかもしれない、間違っているのかもしれないけれど、やはり今書いておこう。
ずっと想ってきたこと、今想うこと、書きなぐりですがご容赦下さい。
2022年3月9日 七氏
でも、今でなければ自分の言葉に出来なかったかもしれない、間違っているのかもしれないけれど、やはり今書いておこう。
ずっと想ってきたこと、今想うこと、書きなぐりですがご容赦下さい。
2022年3月9日 七氏
プロフィール
HN:
No Name 七氏
性別:
女性
職業:
飲食店勤務のち遺跡発掘作業員のち学生寮管理人(いまここ)
趣味:
林道歩き・鉱物鑑賞
自己紹介:
伊勢正三ファン歴は浅いです。ソロの正やんしか知りません。行けるコンサートも少なく、ラジオ番組などは聴いたり聴かなかったりなので、既出なことも知らずに勝手なことを妄想して書いたりしています。「ものろーぐ」カテゴリの文章は最近の曲をのぞいて、以前書き溜めておいたものを手直しして載せています。
☆提供曲などに関してべいどん氏のご協力をいただきました。心から深謝いたします。ありがとう!
☆ミラーサイト(予備)
http://shoyanlove774.jugem.jp/
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